この夏、あれもしたいし、コレも欲しい! Vol.38
2020.08.27
FASHION

夏こそトラッド! ウェルドレッサー鴨志田康人さんに聞く、暑い日の着こなし術

トラッド服は、格好いい。年を重ねた今こそ取り入れたい気持ちもある。が、一方、日本の夏は亜熱帯並みの猛暑。ゆえにできるだけ軽装でいたいのだが、オーシャンズ世代がだらしなく装えば見栄えは最悪に。

そうか、夏こそトラッドか。そこで、世界からも注目されるウェルドレッサー、鴨志田康人さんに、夏トラッドの極意を直撃。

「若々しすぎて敬遠していたが、年を重ねてこそ似合うように」と愛用するのが、夏素材のシアサッカー。
「若々しすぎて敬遠していたが、年を重ねてこそ似合うように」と愛用するのが、夏素材のシアサッカー。こちらは、鴨志田さんが手掛けるアメリカンブランドのダブル仕様。ジャケット6万9000円、パンツ2万9000円/ともにポール・スチュアート(ポール・スチュアート ギンザ タイムレス エイト店 03-5537-5634)

「品があって清潔感のあるものが好きなんですよ。ただし、往年のルールに縛られると、どうしても古クサさが漂ってしまうので、できるだけリアリティのある“今”を表現するように心がけています」。

例えば、夏素材であるシアサッカーのスーツも襟付きのシャツを合わせると堅苦しいが、白Tにするだけでヌケ感が出る。取材当日もまさにそんな出で立ちだった。

「時代性を出すポイントは、カラーリングとボリュームです。夏は着用点数をできるだけ抑えたいですが、引き算しすぎても面白くない。このあたりの塩梅も大事です」。

「ゆったりしたフィット感と少し肉厚なボディの素材感がお気に入り」と愛用しているのが、こちらの白Tだ。
「ゆったりしたフィット感と少し肉厚なボディの素材感がお気に入り」と愛用しているのが、こちらの白Tだ。「常に新品を用意して、サイズを変えて何枚も持っている」というマイ定番だ。8000円/エイチ ビューティ&ユース 03-6438-5230
NEXT PAGE /

ボリュームの調整に使えるのが、ワイドなトラウザーズだという。セラー ドアのようなイタリアブランドや、フランス軍ものの古着など、選びの幅は自由自在。

「夏場は上半身が軽いので、下半身にボリュームを与えても、グッドバランスに。これまで細身テーパードが主流でしたので、ワイドシルエットは新鮮でもあります」。

イタリアのパンツ専業メーカーによるタック入りのトラウザーズ。
イタリアのパンツ専業メーカーによるタック入りのトラウザーズ。上はピンストライプで、下はドライなツイル地。腰にエラスティックが入り、はき心地も快適。上から3万6000円、2万3800円/ともにセラー ドア(アントリム 03-5466-1662)

また、ジョン スメドレーのようなタイムレスな服も、時代ごとにフィット感を変えているのでおすすめだそう。カラーリングについてはどう取り扱えばいいだろう。

「ボーダーTシャツは適役。好きな配色があれば、買ってしまう。ブランドは気にしません。ユニクロからサンローランまで着ますから(笑)」。

鴨志田さんも所有するブランド、マルニからピックアップ。タックインやサイズチェンジなど、着こなしで変化をつけるそう。
鴨志田さんも所有するブランド、マルニからピックアップ。タックインやサイズチェンジなど、着こなしで変化をつけるそう。「これをトラッドと呼ぶかはわかりませんが(笑)、色を挿すのに重宝しています」。5万円[3枚セット]/マルニ(マルニ 表参道 03-3403-8660)
NEXT PAGE /

見た目の重心位置を変えるのに役立つのが小物使い。

サングラスやシューズ、バッグなどで夏らしさを出しつつ、装い全体を見て、重さや軽さを調整しているそうだ。

こちらは、レザーハンドルがアクセントとなるバケット型が遊び心あるタイプ。
こちらは、レザーハンドルがアクセントとなるバケット型が遊び心あるタイプ。「季節に合わせてバッグは変えています。夏らしさが醸せる一番の素材がキャンバスですね」。2万7000円/サンスペル×グレンロイヤル(サンスペル 表参道店 03-3406-7377)

ステイホーム中にその良さを再発見したのが、カプリシャツだという。一般的にはイタリア男のセクシーアイテムと思われがちだが、着こなしはさすがの鴨志田流だ。

こちらは、ナポリシャツの名門が作ったドレッシーな一枚。手縫いによる袖付けで着心地も快適。
こちらは、ナポリシャツの名門が作ったドレッシーな一枚。手縫いによる袖付けで着心地も快適。ご自身は、カプリ島の土産として買った現地のシャツを愛用しているという。3万円/バルバ(ストラスブルゴ 0120-383-563)

「自前のカプリシャツはリネンだから涼しいし、一枚で様になる。パタゴニアのショーツに、ハーレーやグローカルのビーチサンダルを合わせて過ごしてました。近所に外出するにはちょうどいい具合でしたね」。

清潔感と季節感を両得するならば、鴨志田流トラッドを試す価値は、多いにありそうだ。

 

トラッドファッションを教えてくれた人
ユナイテッドアローズ クリエイティブディレクター
鴨志田康人さん(63歳)
ピッティ・ウオモ会場でのスナップ常連でもある洒落者。2018年よりオフィスカモシタを設立。ポール・スチュアートのディレクションも手掛ける。

 

鈴木泰之=写真 松平浩市、来田拓也、平 健一、窪川勝哉=スタイリング 竹田嘉文=イラスト 増山直樹、いくら直幸、髙橋 淳、小山内 隆、髙村将司、まついただゆき、今野 壘=文

# シアサッカー# トラウザーズ# トラッド
更に読み込む
一覧を見る