2019.11.15
FASHION

10年ぶりに復活。3人のPR女性が「デニムおじさんにモノ申す!」【前編】

オーシャンズが恒例特集「街角パパラッチ」を開始したのは2010年2月号(2009年12月発売)。そのなかに、プレス女性たちが放談する「デニム男子にモノ申す!」なる座談会企画があった。スナップさせていただいた人たちを言いたい放題ぶった斬り、SNS時代であったならば炎上必至だったはず……。それから10年。男のデニムはどう変わったのか? 当時ご登場願ったうちの3名が再集結。過去のスナップ号を広げつつ、今回も自由にモノ申す!

こんなデニムおじさんはイヤだ! 2019【前編】

2010年2月号「街角パパラッチ」特集内に登場したプレス女子の座談会ページ。

 

2010年2月号「街角パパラッチ」特集内で、4ページにわたり展開した毒舌トーク。今なら炎上必至の危険な企画に、よくぞ顔出しでご登場くださったと感謝しきり。この4名は、本座談会をきっかけにプライベートでも親交を深めてくださったそうで、何よりです(うち1名は、都合により欠席)。

登壇いただいたのはこちらの3名!

熊倉麻美さん
リエート代表。当時お勤めの大手PR会社より独立して、ブランドコンサルティングやPR業務などを行う会社を経営。デニムを含む海外の有名ブランドを多数扱う。
富瀬和美さん
ファションを中心に、旅、飲食などライフスタイルに関連するブランド&企業のPRをサポート。デニム商社に10年勤めていた経験から、豊富なデニム知識を持っている。
岡泉智子さん
フリーランスのマーケティングプランナー。ファッションからスキンケアまで幅広いジャンルのPRやブランディングを担当。その手腕はデニムブランドでも振るわれる。

 

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FILE1:
「俺のデニムってさ」おじさん

「これこれ、懐かしいね〜!」と盛り上がる女性陣。

ーーあっという間に経ってしまった10年の間に、デニムを取り巻く環境も変わりましたし、我々も年を重ねました。みなさんは今も変わらぬ美貌で羨ましい限りです。さて、今回のトークテーマは「こんなデニムおじさんはイヤだ」なのですが……。

富瀬 いいおじさんになってまでデニムのウンチクを語りだすのはイヤですね。何を褒めてほしいんですかね?

熊倉 まぁ「いい色落ちだね」くらいは言えるけど。長々と付き合ってはいられない。

ーー若い頃ならば、語ってもよかったんですか?

岡泉 そうですね。若かりし頃なら、そういうイキリも許せたかな。40歳を過ぎたら「もうよくない?」ってなる。勝手に好きでいるぶんにはいいんですけどね。気持ちのシェアは、ごめんなさい

 

FILE2:
育てる&とっとく「ひとりアーカイブ」おじさん

女性陣のトークは、デニムの「育てる」問題に発展。

岡泉 あとイラつくのは「育てる」って言葉。洗わないでおくとは意味がわからない。デニムを育てる以外に、育てるべきものあるでしょ? あなたには。

ーーむぐぐ、強烈です!

富瀬 洗わないデニムの、あの独特なニオイを知ってしまってるから……。やめてほしいよね。あれはキツい。持っているなら即、洗うべし。

熊倉 手塩にかけて味を出しているから、思い入れは強いんだろうけどね。でも実は私、50歳くらいの枯れた感じの男性が、自分で「育てた」雰囲気のデニムに白Tとかでシンプルにまとめているのは、結構好き。ただ、これを語られても困るんだけど。

富瀬 わかる。さりげなく、黙ってはいていてほしい。あと、はかないデニムを後生大事にとっておくのってイヤじゃない?

岡泉 イヤだよね。うちの夫も気に入ったものは捨てずにとってあって、Tシャツとデニムは、同じようなものが山ほどある。意味がわからない。

熊倉 ひとりアーカイブね(笑)。さんざん育てて、洗わずにアーカイブされていく。

一同 それ!

富瀬 ちょっと太ってはけなくなっても「いつかはこう、明日はこう」って。あすなろ物語かよ!

ーーひとりアーカイブしているデニム、ありますね(苦笑)。痩せる予感は、ないんですけど。

一同 でしょ!

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FILE 3:
「ストレッチ・パンパン」おじさん

腿のあたりの横線はこんなイメージ。

岡泉 スキニー系のストレッチデニムで、腿の裏側に横線が入っちゃっている人いるよね? さすがにキツそうなんだけど。無理してない?って。

熊倉 パンパンおじさん! いるいる〜。そういう人は丈もなんか短めで、見た目がアンバランス。

富瀬 「伸びる」が売りのストレッチデニムさえも悲鳴をあげちゃっている悲劇。年を重ねるほどにサイズやフィッティングには気を使ったほうがいいと思いますね。

ーーパンパンおじさん……これは呼ばれたくないですね。やっぱりスキニーは難しいですか。

岡泉 私は、細身ストレートが結構万人がお洒落に見えるデニムだと思います。サイズを合わせて、無理せずにはいてほしいなぁ。

富瀬 お店に行って、自分に似合うサイズを店員さんと相談しながら、きちんとアップデートしたらこんな問題起こらないと思いますよ。

ーーデニムのサイズって意固地になって変えない部分ありますしね。ストレッチだと、ワンサイズ下でもはけちゃうから。「まだ俺大丈夫」と自分を励ますのはもう、やめます。

 

FILE 4:
「セルフ切りっぱなし」おじさん

ーーやっぱり清潔感は大事ですか?

富瀬 私は、お洒落かどうか、よりも、清潔かどうかを見てしまう。

熊倉 富瀬さんは清潔感ポリスだから(笑)。

ーー取り締まられちゃうんですね。

富瀬 どうしても年を重ねると、枯れてくるじゃないですか。そこにデニムで、さらに汚いディテールが加わると、「本体(=本人)」「デニム」「ディテール」と、「不潔の3段攻撃」みたいになっちゃう。だから、ポリス的には、デニムの裾切りっぱなしが苦手。

岡泉&熊倉 わかる!

お洒落な切りっぱなしデニムも自己流はNGだそうで……。

ーーええー。オーシャンズも提案してきましたが……。

熊倉 確かに既製の切りっぱなし加工は適度に整えられてていて、格好いいものもあるんですけど、事故が起こりがちなのは「セルフ切りっぱなし」ね。

富瀬 それそれ。セルフだから切り口がガタガタだし、裾の始末をしていないから横糸の白い糸がほどけてきてフリンジ状態に。雨の日はそれが地面を擦って、茶色のグラデーションになっちゃったりして。

岡泉 やっぱり清潔感が大事よね。切りっぱなしの裾は、自分が思っているほどイケてないってことです。

デニムをはく際に、清潔感はマスト条件のようだ。
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FILE5:
「どっちやねん?」足元あしゅらおじさん

岡泉 私、折っているかどうかわからないほどの、細ーい、1㎝未満のロールアップがダメなんですよ。

熊倉 そんな人いる?

岡泉 たまにいる。2019年の「パパラッチ」にもいた。それなら折らなくてもよくない? 何がしたいのか謎。セルビッジ見せたいのかなぁ。

10年前の誌面を見ながら、当時を振り返る。

ーーセルビッジ見せたいというのは本線かも。どこかで男は、自分がはいているデニムを自慢したいんです。FILE1のおじさんになっちゃいそうですが……。

熊倉&富瀬 それほどイヤじゃないけどね。

ーーよく考えてみると、濃色のデニムの場合、靴と溶け込んじゃうから少し境目をつける意識もあるかも。

富瀬 なるほど、それならむしろ軽快に見えて好感すら持てますね。

一同 さすが清潔感ポリス!

富瀬 あ、でも裸足に革靴はイヤかも。無造作感を演じてるのかもしれないけど、洒落てる!とも思えない。

熊倉 最近減ってるけど、昔は、冬でコートやダウンを着ているのに、素足にローファーという人がいて、どっちやねん!ってなった(笑)

ーーもうひとつの足元どっちやねん問題勃発。折りたいのか、折りたくないのか。寒いのか、暑いのか。「足元あしゅら男爵」ということですね。

一同 あしゅら? 何それ?

ーーすみません! オーバー45歳限定のマジンガーZネタでしたー。

 

しょっぱなから容赦ないおじさんへの口撃の数々。さて、これからどうなるのか? 後半へ続く!

 

恩田拓治=写真 髙村将司=取材・文

# デニム# 座談会# 街角パパラッチ
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