カジュアル主義者のハイブランド活用術 Vol.10
2019.04.29
FASHION

フェラガモのガンチーニが持つ家族の物語、再注目されるアイコンを身に着ける喜び

ラグジュアリーブランドのアイコンは特別だ。長い歴史に裏打ちされた誇りや矜持が覗き、普遍的な愉悦をもたらす唯一無二の存在。そこに隠されたストーリーを紐解く。

サルヴァトーレ・フェラガモ。ご存知、マリリン・モンローやオードリー・ヘップバーンなど、多くの有名女優の足元を彩ってきたブランドである。

サルヴァトーレ フェラガモ。ご存知、マリリン・モンローやオードリー・ヘップバーンなど、多くのセレブの足元を彩ってきたブランドである。その威光はいまだ陰りを見せず、エレガンスという点において他の追随を許さない。

加えて、人体解剖学を学んだ創業者の経験からもたらされる履き心地の良さは、ブランドのプレゼンスを高める要因に。そして、傍らには誕生して半世紀は経とうかというアイコン「ガンチーニ」が、静かに寄り添っている。

ビットにブランドの象徴的なガンチーニを施したローファー。/フェラガモ
ブランドの原点であるローファー。そのトップに飾られるのが「ガンチーニ」だ。カーフレザーの光沢が品を運ぶ。9万9000円/サルヴァトーレ フェラガモ(フェラガモ・ジャパン 0120-202-170)

フェラガモ家の夢をつなぐブランドの象徴

自身の一生を靴作りに捧げてきたサルヴァトーレ・フェラガモには大きな夢があった。それは“頭のてっぺんからつま先までフェラガモで装う”ことである。生前には成し得なかったその夢は家族に引き継がれ、やがて現実のものとなる。

長女のフィアンマ・フェラガモはバッグの製作をスタートし、次女ジョバンナ・フェラガモがウェアコレクションを発表。そして1969年、ハンドバッグの留め具として初めて「ガンチーニ」(小さなフックの意)が登場する。

インスピレーション源は、フィレンツェ本社の正門にある鉄細工と馬を繋ぐためのフックで、その礎は創業者の晩年にあたる’50年代に見ることができる。それが’70年代に入ってアイコンとして確立し、以降はさまざまなプロダクトに落とし込まれるようになっていく。

 

厚底のラバーソールはグリップ力に優れ、クッション性や安定感も充実。ジュートを巻いたエスパドリーユのような見た目が軽やかな印象だ。9万9000円/サルヴァトーレ フェラガモ(フェラガモ・ジャパン 0120-202-170)
メンズシューズとウェアの製造は1970年より始まる。やがて、次男のレオナルド・フェラガモにより’80年代に大きな成長を遂げることになる。当時を知る大人たちにとっては、流れるような書体で書かれたブランドロゴもまた象徴的な意匠として刷り込まれているはずだ。

2019年に刻まれた新たな1ページ

そして、「ガンチーニ」ここにあり!を改めて知らしめたのが、2019年1月に発表されたブランド初となるモノグラムシリーズ「ガンチーニ コレクション」だろう。

現ウィメンズのクリエイティブ ディレクター、ポール・アンドリューによってデザインされたそれは、ブランドの歴史に新たな1ページを刻んだ。創業してから一世紀を数えようとしている名門。その長い歴史は、やはり「ガンチーニ」抜きには語れないのである。

 

【問い合わせ】
フェラガモ・ジャパン 0120-202-170

高橋絵里奈=写真 松平浩市=スタイリング 菊地 亮=文

# ガンチーニ# フェラガモ# ローファー
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