どっぷり、たっぷり浸るデニム愛。 Vol.19
2018.11.28
FASHION

反町隆史とデニム。憧れの同世代、その価値観に共感する

僕らがデニムの魅力に取り憑かれた、1980年代後半から’90年代。「渋カジ」「アメカジ」などデニムを中心としたファッションが街に溢れていた。ストリートカルチャー全盛期であり、それはファッションの主導権を僕らが初めて手にした時代でもあった。

その頃、モデルから俳優へと転身し、スターダムにのし上がった反町隆史。彼の着こなすデニムスタイルはワイルドかつ自由で、“男臭さ”が眩しく映った。あれから、25年余。年齢とともにたくさんの経験を重ね、いくつものトレンドを通り抜けながら、僕らはずっとデニムをはき続けている。

今でも、デニムが好きだ。そして、やっぱりあの男も。

反町隆史、オーシャンズ初登場。大人のデニムスタイルを体現する。

 

シンプルなシャツとの組み合わせこそ、格好いい。

10代でモデルとして活躍し、20代で俳優デビュー。一躍、国民的スターになった。野性味溢れる稀有な存在感はもとより、彼の着こなすデニムスタイルもひと際鮮烈で、当時、若者たちの話題をさらったものだ。

1973年生まれ。モデルを経て、’94年、俳優デビュー。10月から始まる大人気ドラマの最新シリーズ「相棒 season17」(テレビ朝日系)では、水谷豊演じる杉下右京とコンビを組む、冠城亘を再び演じる。

「モデル時代から20代にかけて、本当によくデニムをはいていましたね。デニムとの出合いは、中学時代に流行ったケミカルウォッシュ(笑)。それからリーバイスの501に移って、アメカジブームだった’90年代にはブーツカットとかをはいていました。その後はビッグメゾンのデニム、たとえばトム・フォードがデザインしていた頃のグッチとかも好きで、何本か持っていましたね。20代後半、いちばん多いときで100本くらい手元にあったんじゃないかな」。

A.P.C.のバトラープログラムを通して購入した、反町さんお気に入りの1本。美しいシルエットと色落ち具合に惹かれたそうだ。

そして、今冬、反町隆史は45歳を迎える。すらりとした体躯と強い光を放つ目力はそのままに、2人の愛娘を持つ父らしく、逞しさと包容力を漂わせる大人の男になった。かつてはオーダーメイドのレザーブーツにさまざまなデニムを合わせて楽しんできたというが、心惹かれるデニムスタイルも徐々に変化してきたという。

「最近はキャンプや釣りなどアウトドアを楽しむことが多いから、以前ほど数を持っているわけじゃありませんが、相変わらずデニムは好きですね。よくはくのは、形がきれいでスタンダードなデニムが中心。年齢を重ね、いろんなファッションやトレンドを経験してきた今だからこそ、シンプルなシャツやTシャツで潔くデニムをはくのが、格好いいなと思います」。

デニム1万8000円/リーバイス メイド アンド クラフテッド(リーバイ・ストラウス ジャパン 0120-099-501)、シャツ3万3000円/マディソンブルー 03-6434-9133

「役作りや体力維持も兼ねて、今も体づくりは意識して続けていますが、トレーニング方法が変わってきましたね。闇雲に筋肉をつけるのではなく、目指すのは、動けるシャープな体。特に背面を重点的に鍛えると、洋服が似合う体になってくる気がします」。

シンプルなシャツにデニムという組み合わせが、無駄のない体にすっと馴染む。

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上品で渋い大人の色。今、「茶色」が僕の“気分”です。

今回、撮影で着用したもののうち、特に気に入ったのはデニムに茶のジャケットを合わせたコーディネイトだそう。

「今、茶が僕の気分。普段、デニムに茶系のタートルセーターを合わせたりしています。こういった落ち着きあるジャケットスタイルなら、レストランなどでも違和感ないですよね」。

デニム2万8000円/シヴィリア(ストラスブルゴ 0120-383-563)、ジャケット13万円/タリアトーレ(トレメッツォ 03-5464-1158)、ニット1万7000円/トゥモローランド 0120-983-522、靴9万7000円/フラテッリ ジャコメッティ(ウィリー 03-5458-7200)

「昔は今と違って“所詮デニム”という感じが強かったから、仕事の現場にはいていくと『デニムで来るなよ』って先輩やスタッフによく叱られていたんですよ。でも、今は合わせるものさえ気を使えば、ほとんどの場所で受け入れてもらえる」。

柔らかな質感のジャケットとタートルネックで、茶のグラデーションが完成。デニムが秋の空気を纏う。

 

目指すのは、ベーシックかつ上質なデニムスタイル。

デニム2万円/A.P.C. 03-3710-7033、ブルゾン28万円/1945 シーエー(ストラスブルゴ 0120-383-563)

「小さいときは娘ともよくキャンプに行きましたけど、中学生になって、さすがに最近は機会が減りました。少しずつ手が離れていくのはさみしいような気もするけど、まあ、友達と遊ぶほうが楽しいだろうし。自分自身もそうだったから仕方ないよね(笑)」。

大人の色香が立ち上る、レザージャケットにデニムというベーシックな組み合わせ。こんな素敵なパパなら、きっと娘も自慢できるに違いない。

レザージャケットに合わせたのは、お気に入りのブランド、A.P.C.のデニム。

「はき込んだユーズドのデニムをブランドが買い取り、リペアして改めて販売するというバトラープログラムがA.P.C.にはあって。僕が数年前に購入したデニムも、誰かが20年ほどかけて、育てた1本。シルエットがきれいで色落ちも良く、かなり気に入っています」。

今後、デニムに合わせてみたいアイテムについてたずねると、「紺のポロシャツ」と即答。

「紺って日本人には似合いづらいけど、やっぱりいちばん格好いい色だと僕は思う。それをデニムと合わせてうまく着こなせたらいいな、と」。

かつては街の喧騒を愛した若者も、今では「自然の中で家族や仲間と目にする朝焼けや夕焼け、そこで交わす会話などが最高の贅沢」と語る、大人の男に変貌した。価値観と同じように、デニムとの付き合い方も次の次元へ。

「着こなし方は年とともに変わっても、やっぱりデニムは僕にとって欠かせない存在。ベーシックで上質なスタイルを追求しながら、好きなデニムと一生付き合っていきたいですね」。

 

平郡政宏=写真 村上忠正=スタイリング INOMATA(&’ management)=ヘアメイク いなもあきこ=文

# デニム# 反町隆史
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