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2018.11.14

ファッション

996、576、1700…… ニューバランスの品番の秘密は誰が知る?

ニューバランスは古くから数字の品番をモデル名にしている。極めて珍しいケースだったが、なんの色気もない数字の羅列が今見ればかえってクールだ。

ニューバランスはなぜ品番を選んだのか──この疑問に挑む前に、まずは現行品の品番をざっと整理してみよう。解説してくれるのは、ブランドマーケティングスペシャリストという肩書きで、ニューバランスのアレコレを把握する小澤真琴さんだ。

ニューバランスが扱う「数字」の基本

まず、“1000点満点中990点”という広告で話題を呼んだ「990」に始まる990番台。目下「990v4」を最新作とする990番台はランニングシューズのプレステージラインだ。スマートなフォルムが共通した特徴である。その代表格が「996」。今年誕生30周年を迎え、コダワリまくった復刻作が話題を集めている。
ニューバランス996
990シリーズの名声を不動にした「996」は1988年に登場。こちらは誕生30周年で今年復刻したもので、コダワリの数々が業界でも話題に。2万7000円/ニューバランス(ニューバランス ジャパン 0120-85-0997)
そんな990番台のさらに上をいくモデルとしてリリースされたのがご存じ「1300」。
リテールプライスの「130ドル」から採った「1300」は、ラルフ・ローレン御大に「雲の上を歩いているよう」と絶賛された。1000番台はニューバランスの技術の粋を集めた文字通りのフラッグシップモデル、という位置付けである。
1999年にリリースされたオリジナルに忠実なグレーカラーが展開中。うれしいMADE IN U.S.A.。3万4000円/ニューバランス(ニューバランス ジャパン 0120-85-0997)
そして忘れちゃいけないのが500番台。これはもともとトレイルランニングシューズのくくりになる。990番台に比べて、そのフォルムはどっしりとしている。
右が「576」で、左が「996」。比べてみると確かに「576」のほうがどっしりと丸っこく、フォルムの違いがよくわかる。
不整地でも快適に走れるよう開発された歴史的名作「576」。上質なオールピッグスキンスエードの一足は、「996」と同様に誕生30周年を記念した復刻モデル。英国製。2万6000円/ニューバランス(ニューバランス ジャパン 0120-85-0997)
品番によって生産国も変わってくるが、そこには法則めいたものは存在しない。990番台、ならびに「1300」「1400」「1700」「2040」はアメリカに5つある工場、500番台、「991」「1500」はイギリスの工場でつくられている。


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