暑さも落ち着き、ワクワクしながら秋物の準備に取り掛かるオッサンたち。
トレンドの“スポカジ”に手を出したいけど、あまりにスポーティすぎるのはちょっと……という大人には、まずは1着あると便利な、スタンダードなパンツやスウェットを推薦しよう。
秋ファッション開幕直前に手に入れたい
ウォームアップパンツ
端正なコートも革靴も、カジュアルダウンに最適なボトムス。来たる秋に備えて準備運動と行きましょう。
A●パラセイルに使われる丈夫なリップストップナイロン製。ややワイドな形が今っぽい。
B●サイドシームが裾にかけて前後に来る、変則的なパターンがシルエットの良さの秘訣。
C●ハイストリートの重要デザイナーが手掛ける特別ライン。右脚に走るイエローテープが映える。
D●後ろのヒザ下に施したパイピングがアクセントのナイロン仕立て。チョコレートブラウンの色合いが上品。
普通に着られてセンス良く見える
裏定番スウェット
スウェットがスポーティなのは当たり前。だから、あえてその裏をかこう、ってことでの起毛素材を表側にしたリバース遣い。表裏が変わっただけで、着慣れたはずのアイテムが妙に新鮮に見えるから面白い。
A●分厚い生地でフードが大きい、旬な形のプルオーバーパーカ。リバーシブル仕様というのもうれしい。
B●オートミールの優しい色合いが、ウールコットンのパイル地の質感でさらに表情豊かに。
C●余計な装飾を施さず、裏毛の質感とドロップショルダーのシルエットを引き立てたミニマルデザイン。
D●発色の良いエメラルドグリーンと、袖のテープ使いが洒落っ気満点。
……と、ここまで王道アイテムをご覧いただいたところで、今度はスーパーサブに抑えの切り札をご紹介。
“控え”で生まれたスタープレイヤー
ダグアウト系ワードローブ
フィールドで活躍するヤツだけが主役じゃない。ベンチウォーマー由来のグッドデザインを見れば、そう思わずにはいられない。この秋、黙していても背中で語る雄弁なアウターが活躍の機会を待ってるぜ。
A●背中に刺繍されたグラフィックは東京を拠点に活躍するアーティスト、モザイスキーが手掛けたもの。マットな質感が大人向けなコーチジャケットだ。
B●メルトンと上質なカウレザーを切り替えたアワードジャケット。肩を落として着る旬なバランス。
C●撥水加工のナイロンタフタを使った中綿入りベンチコート。フードは大きめ、大きなシルエットにアレンジした、街中で映えるやつ。
竹内一将(STUH)=写真 星 光彦=スタイリング 今野 壘=編集・文