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2018.09.07

ファッション

ファッションのプロに訊いた「トラックパンツは本当に街着になりますか?」

アスレジャースタイルという言葉が現れたり、昨今のストリートブームや’90年代ブームのあおりを受けてか、ファッションアイテムとしてのトラックパンツの需要は右肩上がり。
というわけで、ファッション業界で活躍するトラックパンツ愛好家4人が集結。
プロがお気に入りの1本と、その合わせ方や選びのコツを解説してもらった。
 

①着用ブランド「ジュンハシモト」


ジュンハシモト デザイナー
橋本 淳さん(45歳)
10年以上前から自身の名を冠するブランドで、街着としてのトラックパンツの提案にチャレンジし続けているという橋本さん。「レザーで作ってみたり、今までいろいろ試してみましたが、トラックパンツを上手くはきこなすのにいちばん重要なのは、シルエットの野暮ったさを削ぎ落とすこと」。
研究を積み重ねた結果生まれたのが、こちらの最新作。股上を深めにとり、タックを入れることで腰回りに適度なゆとりが入ったパターンを採用。そのため、細身のシルエットをキープしながらも、快適なはき心地を実現している。

「共地のジャケットとセットでヘビロテしたい」
橋本さん流トラックパンツコーデ術

ジャケット、Tシャツ/ともにジュンハシモト、スニーカー/ジュンハシモト×アスレチック スターズ
幅広いシーンで活躍する、同素材のダブルブレストのジャケットとの組み合わせ。計算されつくした着痩せするシルエットゆえ、上下ともにジャストサイズを選ぶのがコツ。側章が同色であることから靴を選ばない。ご覧のとおり、ダッドスニーカーとの相性も◎だ。

②着用ブランド「ヴァンズ」


ビリーズ PR
佐藤敬太さん(39歳)
オッサンの琴線に触れる、どこか懐かしいチェッカーフラッグの側章。「このパンツは出たばかりの新作でこれからヘビロテする予定です。昔ながらの素材感、レトロなデザインを踏襲しながらも、今どきの細身のシェイプに仕上げたところがいいですね」。
ありきたりのスタイルじゃつまならい。そんな声を形にしたトラックパンツの醍醐味は、“着回し力”にあるらしい。「スキニーデニムに近い感覚ではけるから、予想以上に単品使いしやすい。そのおかげでコーデの幅も広がりそう」。

「古着を合わせて着崩すといい感じに」
佐藤さん流トラックパンツコーデ術

トップス/古着、Tシャツ/ビリーズ、スニーカー/ヴァンズ、サングラス/レイバン
着崩しの参考例になる、佐藤さんのMIXコーデ。主役となるトラックパンツの相棒は、古着屋で見つけたレディスのパーカ。ユーズド特有のこなれ感がパンツの雰囲気とマッチ。トップスは下半身とのバランスをとるため、ワンサイズ上を選ぶのが鉄則である。

③着用ブランド「ニードルズ」


SHIMA ヘアメイク
橋本孝裕さん(51歳)
「数年前にトラックパンツを探していたところ、偶然インスタグラムで発見してひと目惚れしたのがこのパンツです。ヘアメイクという職業柄、普段から動きやすい服装が多いのですが、さすがにそのまんまジャージーをはいて現場に行くわけにもいかず(笑)。
そんなとき、チェック柄とクリースの効果でスラックスのように見えるコイツの出番がやってきます。革靴と好相性であることもほかにはない魅力です」。大のお気に入りで、今では毎シーズン色柄違いで買い足すワードローブとして定着したそうだ。

「あえて革靴を選ぶのが自分流です」
橋本さん流トラックパンツコーデ術

トップス/ニードルズ、靴/エンツィアン シュー、メガネ/GLCO
だらしなくなりがちなセットアップの着こなしも、チェック柄の効能でひと味違うスタイルに。垢抜けて見える秘訣は、足元の短靴だ。コレひとつあるだけで印象がガラリと変わる。パンツのきれいなラインを強調する、トップスとのサイズバランスも見逃せないポイント。

④着用ブランド「ワイスリー」


アディダス スタイル コラボレーション PR シニア マネージャー
上原英悟さん(37歳)
昨シーズンから展開が始まったワイスリーのサルエル型トラックパンツ。「一度はくと、病みつきになる!」とその魅力について熱弁してくれた。
「トップスをインしやすいハイウエストの仕様がとても今っぽいと思うし、さらにはくだけで脚長効果も期待できます。非常に人気があるのですが、それも頷けますね」。
左右で色が異なる側章のディテールがお気に入り。「僕はオン・オフを問わず、ほぼ毎日トラックパンツで過ごすので、洗練されたデザインを選ぶように心がけています」。

「タックインがコーデの絶対条件ですね」
上原さん流トラックパンツコーデ術

トップス、スニーカー、バッグ/すべてワイスリー、サングラス/エーディーエスアール
ハイウエスト仕様で脚長効果を期待できるソリッドなコーデ。その際に腰回りをすっきり見せるタックインのテクは欠かせない。流行りのサコッシュ、腰巻きしたスウェットパーカを挿し色として取り入れることで、着こなしが単調にならないように工夫を凝らしている。
やはりトラックパンツの使い勝手の良さは、プロも絶賛。オーシャンズがオススメする、今すぐ使えるトラックパンツはコチラから!
 
鳥居健次郎=写真 戸叶庸之=取材・文


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