定番色、派手色、挿し色など、シンプルで大人っぽく装う男たちの色使いのコツ Vol.10
2018.04.03
FASHION

コーディネイトをより豊かに。大人こそ改めて知るべき“黒”の懐深さ

黒は強い。光の世界ではRGB 0であり、印刷の世界ではK100。光をのみ込む絶対的な存在だ。

また、黒は多彩だ。素材次第でさまざまな表情を見せる。そして、黒はお洒落だ。ボー・ブランメルやココ・シャネルが変えてきた服飾史を紐解くまでもなく、モード、フォーマル、ロックやパンクにスポーツと、愛されるフィールドは広い。

だから、たとえ無造作にでも、着ておけばなんなくカタチになる。それだけに、年を重ねた今こそきちんと向き合いたい。大人の解釈をするなら、優しく、柔らかく、豊かにもなる懐深き色なのだから。

優しく着る黒、その処方箋

ニット8万円/クリスタセヤ(ビオトープ 0120-298-133)、パンツ4万9800円/OAMC フォー ロンハーマン(ロンハーマン 03-3402-6839)、スニーカー2万4000円/サタデーズ ニューヨークシティ 03-5459-5033

強さの対極にある柔軟さ。まさか黒を着ることで醸すことができるとは。その要因の1つは、シルエット。ドロップショルダーで幅広の身幅。風さえもはらむゆったり感。ドレープ感のあるパンツと合わせている点も、ユルさをプッシュアップする。

メガネ2万4000円/オリバーピープルズウエスト(ポーカーフェイス ヌーヴ・エイ アイウェア事業部 03-5428-2631)、腕時計86万円/ジャガー・ルクルト 0120-79-1833

そしてもう1つが、素材感。コットンレーヨンに和紙繊維を混紡したざっくりした風合いと、少しの光沢で黒の滋味が深まる。名作時計「レベルソ」のアリゲーターストラップの黒は、柔軟さに艶を足す大物級な小物技。

色を囲んで華やぎを与える“額縁の黒” & 輪郭がぼやけ、中心が際立つ“細見えの黒”

[右]ジャケット1万4800円/サンパース×ジャーナル スタンダード、スニーカー1万3000円/エアウォーク(ともにジャーナル スタンダード 表参道 03-6418-7961)、Tシャツ7500円/ステューシー(ステューシー ジャパン 0548-22-7366)、パンツ3万5000円/ビズビム(F.I.L. TOKYO 03-5725-9568)、サングラス3万9000円/モスコット(モスコット トウキョウ 03-6434-1070)[左]ジャケット4万5000円/ユナイテッドアローズ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 03-5772-5501)、パーカ1万2800円/ウィンダンシー(レイク・タホ 03-5708-5757)、デニム2万8000円/マイシンクス(RHC ロンハーマン 045-319-6700)、ブーツ4万9000円/ホワイトマウンテニアリング×ダナー(ホワイトマウンテニアリング 03-6416-5381)、キャップ6500円/サタデーズ ニューヨークシティ 03-5459-5033

光と影は表裏一体だ。デッサンをすればわかるが、鉛筆で描く影こそが光を浮き彫りにする。だからこそ、春らしい明るいポイントカラーを強調するのに黒が最適なことは言うまでもない。

ここでは、文字どおり黒が“黒子役”になる。使う色はただ一点、ペールトーン。くすまずクリアに両者を際立たせてくれるのだ。このメソッドこそ、着慣れたストリートスタイルで実践してほしい。

上品な色使いがヤンチャな印象をクールダウンし、大人びた表情に一変。写真右のように黒アウター&色インナーにすると額縁のような引き締め効果が、左のように色アウター&黒インナーにすると輪郭が曖昧になり、中心線に目がいく縦長効果が得られる。

前者は春色をシックに楽しみたいときに、後者はスタイルアップ効果を狙いたいときに活用してみてほしい。

独創的なアイテムは“オールブラック”で迎える

パーカ8万5900円/タカヒロミヤシタザソロイスト.(グローサリーストア. 03-6805-1989)、ニット1万7000円/ユナイテッドアローズ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 03-5772-5501)、パンツ2万6000円/セラドア(ビオトープ 0120-298-133)、スニーカー3万2500円/エイティーズ(エドストローム オフィス 03-6427-5901)、腕時計1万円/タイメックス×エンジニアド ガーメンツ×ビームス ボーイ(ネペンテス 03-3400-7227)

乱暴に言えば、身に着ける服すべてを黒にすれば、結構な確率でうまくいく。つまり失敗は少ない。ならば、日頃からチャレンジしたいものがあるなら、登板する機会はココ=オールブラックで迎え撃つのだ。

例えば、宮下貴裕さんの孤高のクリエーションが光るこのパーカ。ウエスタンなディテールがふんだんに盛り込まれた変わり種が、スポーツミックススタイルをさらなる高みへ押し上げる。

“とりあえずの黒”は、季節のシャツで

シャツ3万2000円/08サーカス(08ブック 03-5329-0801)、Tシャツ1万8000円/ビズビム 03-5468-5424、デニム3万6000円/マディソンブルー 03-6434-9133、レザーバングル4万6000円、シルバーバングル2万5000円/ともにファンタスティックマン(ファンタスティックマン トウキョウ http://fantasticman.jp)

黒の持つモード性が、これまで僕らのコーディネイトを助けてきてくれたことに気付いているだろうか。ガバッと羽織るだけで全体が締まる。そんなレスキューブラックな服を再点検して、季節の旬や時代性を求めたい。これは両胸ポケットを備えたテロテロのビッグシルエットシャツ。腕を捲ってこなすだけで、Tシャツ&デニム姿にさえ緊張感が漂うのだ。

ラギッドな服が証明する“都会性”

ジャケット4万円/バブアー フォー ユナイテッドアローズ、靴8万6000円/オールデン フォー ユナイテッドアローズ(ともにユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 03-5772-5501)、ニット2万4000円/ジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー 03-3473-7007)、デニム3万2000円/08サーカス(08ブック 03-5329-0801)、ソックス3300円/オーラリー 03-6427-7141、サングラス4万円/アヤメ 03-6455-1103

ラギッドで土臭いものほど、黒を選ぶと都会の匂いが強まる。この現象を、ノンオイル素材で仕上げたバブアーのフィッシングジャケット「スペイ ジャケット」の黒が証明する。仮に、セージグリーンのオイルドタイプであれば、はき古したデニム&ブーツだろうが、ここでは、クリースが入るデニムスラックスとプレーントゥのオールデンで料理。間違いなくクールだ。

アイテムの個性を強調する、色彩の引き算

パーカ9万円/イエスタデイズ トゥモロウ(ベンダー 03-6452-3072)、Tシャツ1万円/A.P.C. 03-3710-7033、デニム1万9000円/サタデーズ ニューヨークシティ 03-5459-5033、ブーツ4万9000円/ホワイトマウンテニアリング×ダナー(ホワイトマウンテニアリング 03-6416-5381)、ネックレス9000円/ネサーンス(レイク・タホ 03-5708-5757)

レザーのパーカにTシャツ、ジーンズ、それからスエードブーツ。胸元にはカラフルなリボンネックレスを飾って。ネイティブ感を香らせたアメリカンカジュアルも黒に置き換えて楽しんで見ると、ご覧のとおり新鮮に映る。色彩を削ぎ落としていくと、それぞれのアイテムの個性がまた際立ちグッと力強く見えてくるというわけだ。

押さえておきたい、ブラックなアイテムたち

[1]
変わり種アウターのチャイナジャケットを選ぶなら、黒だ。ジャケット感覚で羽織れるうえに、随所に入る刺繍やサテン生地の光沢感が、黒の奥深さまでも味わわせてくれる。9万4000円/ビズビム 03-5468-5424

[2]
アウトドアテイストのクライミングパンツを、ポリエステルのキレイめ素材にて別注。ウェビングベルトや股のガゼットクロッチなど、機能を備えつつも、モードな雰囲気も醸し出せる。1万2000円/グラミチ×ビューティ&ユース(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店 03-5428-1893)

[3]
長袖ポロから襟がなくなった! その結果、鹿の子織りのロングTシャツとして活用できるベーシックな一枚に。ユルめに着れば、ストリートなスタイルにも楽しめるはず。1万2000円/ラコステ×ビューティ&ユース(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店 03-5428-1893)

[4]
強い黒をマイルドに堪能したいなら、ウォッシュドデニムがいい。ストーンウォッシュ&ダメージが、いい塩梅に施されたベーシックなスリムストレートを注目ブランドからピック。2万5000円/イエスタデイズ トゥモロウ(ベンダー 03-6452-3072)

# ブラック# 定番色の再点検・再発見
更に読み込む