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2018.03.04

ファッション

グラフィック全盛の今だからこそ気になる、究極の「普通」

最近のモードは、デザインやグラフィックが華やかさを増していて、ノームコアという言葉も懐かしいくらい。でも、我々は「普通」について忘れたわけじゃない。むしろ、ファッションの絢爛さを楽しめる今だから、普通の良さも改めてわかる。
大人として取り入れたいのは、無難で消極的ではなく、自分のアイデンティティに基づいた「普通」だ。このジル・サンダーのシャツにも、そうした普通の神髄のようなものが詰まっている。その詳細は以下のとおり。ようこそ、ネオ・普通。
 

「ジル・サンダー」のシャツ

4万6000円/オンワードグローバルファッション 0120-919-256
普通の白シャツだ。リバーシブルだとか、パッカブルだとか、実は夜光るとかいった飛び道具はいっさいない。求めるのは、最高の素材感やフィット感、シルエットだろう。
白シャツは、ラーメン店でいうスープのように、ブランドの屋台骨を担うもの。その点、ジル・サンダーの白シャツは確たる評価を得てきた代表作。
今季からクリエイティブディレクターを務めるルーシー&ルークのメイヤー夫妻はブランドの軸としてシャツにも使われるコットンポプリンを、ことのほか、大事にした。ウィメンズのランウェイでのファーストルックはこの素材のフレアドレスだった。
そしてルークは、ストリートな感性の持ち主。ブランド初期のパターンにアレンジを加えたことでシャープな印象に。「一見普通」に注ぎ込まれたデザイナーの粋を感じられる白シャツは、まさにアイデンティティを示す「究極の普通」なのだ。


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