歴史的瞬間にはあの腕時計があった! ウォッチブランドが世に刻んだ逸話を“ウォッチ”ング
1.パネライ
~ハリウッドスターが愛した、スクリーンの名脇役~

[右]パネライ/ルミノールデイライトエイトデイズアッチャイオ-44mm
2.タグ・ホイヤー
~時代を駆け抜けた男に選ばれたクロノグラフ~

時計ブランドが映画スターやトップアスリートなどのセレブリティをアンバサダーに起用するケースは今では珍しくない。その始まりはタグ・ホイヤー(当時ホイヤー)だった。1969年に世界初の自動巻きクロノグラフとして「モナコ」を発表。その革新性を広く世に知らしめたのは、1971年に公開された映画『栄光のル・マン』で着用したスティーブ・マックイーンだ。現行モナコは当時の姿を残し、不朽のスポーツウォッチとして人気を博す。
3.ティファニー
~歴史の時を刻み続けた、米国大統領の時計~

アメリカ大統領の存在は大きく、任は重い。第32代フランクリン・ルーズベルト大統領に誕生日プレゼントとして贈られたのがティファニーの時計だった。これを着けて向かったのはあのヤルタ会談。そこで戦後世界に向けた時を確実に刻んだのだ。保管されている大統領の時計は、風防は傷つき、激務をうかがわせる。そんな貴重な歴史的時計をモチーフに、秒針の先端に赤いトライアングルを配した「CT60 デュアルタイム」はGMT 機能を備えた3針モデル。6時位置にはデイト表示をレイアウトする。
4.オメガ
~ムーンウォッチの一歩はテキサスから始まった~

1969年、アポロ11号によって人間は初めて月に降り立つ。腕元ではオメガの「スピードマスター」が月面の時を刻んだ。ムーンウォッチの誕生だ。1965年、正式にNASAの公式時計に決定して以降、人類の月着陸を支え、ときには危機を救った。温度変化や気圧、湿度、衝撃、振動、加速度など、NASAによる11項目にも及ぶ過酷な環境テストに耐えたのはオメガのみ。その実力は50年以上経った今も色褪せることはない。この時計をすればいつだって(ココロは)月に行ける!「スピードマスター プロフェッショナル」は専用ボックスにNA TOストラップとベルクロストラップ、交換ツールなどをセットで収納。
そのバックグラウンドに思いを巡らすと、ふだん何気なく身に着けている腕時計も、見る目が変わってきそう。長い時間をともに過ごす“相棒”には、歴史が生まれる。単なる道具やアクセサリーといった枠組みを超えた存在に育っていくのも、腕時計の魅力のひとつなのだろう。