2021.09.12
FAMILY

社会性も身に付く! 専門家に聞く、子供の成長につながる砂遊び“10のヒント”

当記事は「ボーネルンドの教育・保育関係者のための情報サイト PLAYSCAPE」の提供記事です。元記事はこちら

子どもの成長について考えるこちらのコラムでは、毎回国内外における「子どもの成長に大切なこと」を取り上げ、レビューします。

今回のテーマは「砂遊び」です。

砂は、遊び方が無限に広がる、「究極に自由なあそび道具」であり、砂遊びには、幼児期に経験したい大切な体験がたくさんつまっています。

砂遊びにおける子どもの発達の意義を、砂場と子どもについて30年以上研究されている、同志社女子大学現代社会学部教授の笠間浩幸先生にうかがいました。

 

砂遊びや砂場の魅力

砂は年齢によって異なる遊び方ができ、一人でも複数でも楽しく遊べるあそび道具です。 まず、年齢ごとの遊び方や砂遊びの魅力について考えてみましょう。

1歳頃は、まだ手指や腕を自由に動かせないので、砂山などはつくれません。この年頃の子どもはモノを持つことがあそびになります。手に持てるものを、ぶつけてみたり地面にこすりつけてみたり、砂よりもモノで遊ぶことが楽しいのです。

2歳を過ぎる頃になると、砂に直接触れて形を変えたり、砂の状態を変化させたりして遊ぶようになります。砂そのものを楽しむあそびの典型的なものに、砂と水を使う「泥だんご」づくりがあります。

砂は水を含むことで固まるということを、子どもたちは遊びながら知っていきます。その知識をもとに水を含ませた泥をていねいに丸め、少しずつ乾いた砂をかけていく。

子どもは砂の性質をつかみ、状態の変化に関わって遊んでいるのです。

砂場では、①変化を予測する➡②確かめる➡③またやってみる という、非常に科学的なアプローチを子どもたちはしています。

また、砂場では、道具の取り合いやケンカなども起こります。でもそれは「砂遊び」の一環で、人間関係づくりのあそびと言ってもよいでしょう。社会性や思いやりといった成長の姿が見られるのも、砂遊びや砂場の魅力です。

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子どもの発達を促す砂遊びの10のヒント

次に、砂遊びで体験できる、子どもの発達を促す10のヒントを具体的にご紹介します。

1. 感覚
形を自由に変える砂にまず視覚的な関心を向け、やがて乾いた砂、湿った砂、泥状の砂、温度の違う砂などの違いを手指や素足で感覚的に感じ取ります。

2. 心
砂には、子どもの体や動きをありのまま受け止めてくれる安心感があります。活動的なあそびだけでなく、静かに過ごしたいときも、心地のよい居場所になるでしょう。

3. 体の運動
砂の上を、歩いたり走ったり飛び跳ねたりする動きには、微妙なバランス感覚や筋力が必要です。深い穴を掘る、バケツの水を運ぶなど、運動量も増加します。

4. 操作性
砂を介したモノの扱いでは、手指や手首、肩の動きや力の強弱やひねり具合などが重要です。子どもはモノを何度も繰り返し使い、次第に道具として使いこなせるようになります。

5. 言葉
あそびの深まりとともに、砂場での子どもの語彙は増えます。経験をベースにした具体的なやりとりや自分の思いを語ることで、コミュニケーションの力を獲得していきます。

6. 社会性
年少期には、モノの取り合いや砂のかけ合いなどのトラブルも。年長になると、協同的なあそびも増え、仲間との人間関係も深めていきます。

7. 想像と創造
砂を固めて小石や木の葉を飾ってケーキにしたり、砂場全体を野山に見立てて乗り物を走らせたり。イメージが具体的な創造につながります。

8. 認知
変化する砂を通じて、モノの大小や重さ、長さ、硬さや柔らかさなど、物質の状態や自分の体との関係性を理解し、自分の言葉で表現できるようになります。

9. 科学的発想
砂山が崩れないように注意しながらトンネルを掘るなど、自然の法則と関わりながら子どもたちは試行錯誤を繰り返し、仮説をもって実験的に確かめていきます。

10. 自己肯定
思い通りにできたときは笑顔に、失敗したときは何度も挑戦。忍耐や集中力、自信や自己肯定につながり、「自分を見る自分」と「見られる自分」の存在に気づいていきます。

 

今まで当たり前のように見かけていた子どもたちの砂遊びも、1つ1つよく見てみるとどの動作も発達につながる重要な活動そのもの。

砂遊びの時間をより充実させ、発達のためのかけがいのない時間として活用しませんか?

 

記事提供:ボーネルンドの教育・保育関係者のための情報サイト PLAYSCAPE

# ボーネルンド# 子供# 砂遊び
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