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2020.05.05

かぞく

子供を持つ親として知っておくべき、スポーツにおける「男女の違い」

子供のスポーツ
「子供のスポーツ新常識」とは…
家の中で子供と一緒に体を動かしていていると、いろいろと気づくことがあります。例えば男女の違いです。
幼稚園や小学校低学年といった小さいときは、男子と女子の体力や運動技能にそれほど差がないのに、中学、高校と大きく成長するにつれて、女子は男子の体力に敵わなくなっていきます。この差はいつ頃から現れてくるものなのでしょうか?
この差が現れてくる時期にスポーツをする際、注意すべき点はないのでしょうか? そもそも、男子と女子が同じ活動をしていていいのでしょうか?

ジュニア後期までは女子のほうが発育・発達は早い

オーシャンズ読者の皆さんが子供だった頃は、小学校の体育の時間をはじめ、男女一緒に運動しているのが普通でしたよね。そして中学生になると、突然男女が別々になり、部活動も始まって運動強度も小学校とは比べ物にならないほど高くなったのではないでしょうか?
今になってよく考えると、この急激な変化って少し疑問に思いませんか?
この突然の男女の分離や活動の変化は、子供たちのスポーツ活動において理にかなっていないものであることがわかってきています。
子供たちの成長は千差万別ですし、男女の違いに至っては小学校卒業(12歳)を境にスパッと区切られるものでもありません。
幼少期なら、男の子と女の子に同じトレーニングメニューを提供することも稀ではないと思います。ゴールデンエイジ(9〜12歳くらいまでの時期)においては、発育・発達における男女差はあまり顕著ではないため、トレーニングメニューや指導法が同じでも、あまり問題はないでしょう。
しかし、ジュニア期後期(12〜14歳くらい)になると、体やその機能にホルモン分泌の影響が出て、男女差が現れるようになってきます。この時期の男子と女子では、発育・発達の速度が異なってくるのです。身長はもとより、神経の伝達速度などの能力が向上する時期が、女子のほうが男子より2年ほど早く訪れると言われています。
つまり、この時期は女子のほうが体格的にも体力的にも優れているケースが多々見受けられるわけです。こうして発育がピークに達した女子の体には、次なる大きな変化が現れます。それが「月経」の開始です。
月経が始まった女性の体は、女性ホルモンの分泌が高まります。これは女性らしい体の維持に貢献するものです。その一方で女子は、筋肉を作るために必要な男性ホルモンの分泌が少なくなり、男子と同じトレーニングを行ってもパワーやスピードの向上が男子ほど見られなくなってきます。


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