左脳を刺激する! オッサンIT化計画 Vol.41
2018.08.21
FAMILY

3歳からのプログラミング教育。知育ロボ「アリロ」の実力は?

オッサンの秘密兵器! 37.5歳に贈るハイパー・ガジェットVol.22

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2020年から必修化される、小学校でのプログラミング教育。未就学の子供を持つ親としては、学校に行って戸惑うことがないよう、今のうちに家庭でのプログラミング教育を始めておきたいと思うのが人情に違いない。

そこで気になるのが、まだまだ数少ない未就学児向けのIT系知育トイである。その中から今回は、3歳から「プログラミング思考」を身につけられるという知育ロボ「alilo(アリロ)」を試してみた。

迷路ゲームで遊びながら、論理的な思考が自然と身につく

プログラミング教育を目的とした知育トイは各種あれど、そのほとんどは小学生以上が対象となっており、未就学児でも遊べるものは、まだまだ少ないのが実情。まだアンパンマンに夢中だったりする小さなお子様に、プログラミングの基本を教えるのは時期尚早という見方もあるだろうが、一方で「三つ子の魂百まで」なんてコトワザもあったりするのが悩ましいところだろう。

いったい、未就学児に対して、どのように「プログラミング」を教えれば良いのか? そんな疑問と不安を解消してくれるかもしれないのが、2018年の「経済産業省 ものづくり日本大賞特別賞」を受賞したアーテック社の「アリロ」(基本セット/1万8500円)である。

さまざまな遊び方ができるが、いわゆる「プログラミング思考」を身につけるための第一歩となるのは、付属のパネルを使い、アリロをゴールへと導く、一種の迷路ゲームだろう。

矢印や音符などが描かれたパネルは、ジグソーパズルのような形状になっている。ゲームの目的は、描かれた模様が示すルールに従い動くアリロを、「GO」から「FINISH」までたどり着けるようにパネルをつなげてあげること。

もっともシンプルな手順なら、「GO」、「矢印」、「FINISH」の順にパネルをつなげれば良いのだが。当然ながら、これで子供が満足できるはずがない。そこで、他のパネルをあれこれ組み合わせてみようとすると……これがなんとも、思うようにアリロが動いてくれないんですよね。

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オトナも困惑? パネルの組み合わせが巧みすぎる!

よく考えられているなぁと思ったのは、パネルのルールが巧みに制限されているところ。例えばアリロを縦方向に進めるための矢印パネルはあるのだが、横方向に進めるための矢印パネルが用意されていない。

では、アリロを横に進めるためにはどうするかというと、まず「右折」または「左折」のパネルを使い、アリロの方向を転換させてから、その先のパネルへ進めるという手順を踏まなければならないのである。

ちなみに、上の写真のようにパネルを配置すると……

右折した先にパネルはないので、ルートからはみ出してしまい、ここでゲームオーバーとなってしまう。

「左折」のパネルを配置するのが正解だが、先ほど書いたように、横方向に進めるための矢印パネルはないので、音符のパネルを配置してみると、アリロがダンスをしてから前進して……というように徐々に、パネルの役割をおぼえていく。

こうした試行錯誤を繰り返すうちに、自然と「“右に進む”とは『右折+前進』という動きなんだな」というように、プログラミングを学ぶ上で役立つ “論理的な”考え方が身につく仕組みになっているのだ。

中には「ボート」を通過しないと「川」を渡ることができないなんて条件付きのパネルから、「アイス」を通過していれば右折、「キャンディ」を通過していれば左折、両方を通過している場合は右折も左折もせず前進という、複雑な分岐条件を指示するパネルまであったりするのが奥深いところ。

ちょっと長くパネルをつなごうとすると、大人でも迷ってしまうシチュエーションが出てくる。小さな子供向けとは言え、大人が論理的思考を試されるオモチャでもあるのだ。

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長く、安全に、楽しく使えるような設計も好感度高し

この迷路ゲームだけでも、かなり楽しめてしまうアリロだが、スマートフォンに専用アプリをインストールすることで、遊び方のバリエーションを拡げることもできるようになっている。

このように、スマートフォンをリモコンがわりにアリロの操縦ができるほか、画面に描いた線の通りにアリロを動かしたりすることも可能。

さらには、命令が収められたブロックを並べることで、本格的なプログラミングを行い、アリロを動かすモードまで用意されている。

ここまでくると、さすがに未就学児の手には余るだろうが、逆に言えば、小学校にあがってからも長く遊べるように考えられているということなのだろう。

アリロ本体やパネルなどが小さな子供にも使いやすく、かつ安全に使用できるようにつくられているのが少し触っただけでわかるのも、好感度が高いところ。約2万円と、価格は決して安くはないが、ITに強い子供を育てるためなら、有益な投資の範囲と言えそうだ。

 

石井アリ郎=取材・文

# アリロ# オッサンIT化計画# プログラミング# 知育
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