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2021.03.02

PHEV×SUV、究極の選択。三菱のアウトランダーとエクリプス クロスを3つの視点で比較する

今やPHEVは当たり前の選択肢のひとつ。
では人気のSUVのPHEVで、まずはどのメーカーを見るべきかといえば、このジャンルで世界初と世界一の称号を持つ三菱自動車だろう。
同社にはヘリテージな王道SUVのアウトランダーPHEVと、モードな新鋭の都会派エクリプス クロスPHEVというふたつの選択肢がある。
王道SUVであるアウトランダーPHEV(上)。モードで都会派なエクリプス クロスPHEV(下)。
多くのシステムを共有する2台のPHEVは、どちらも間違いない選択肢。つまり、どちらを選ぶかは、もうあなたの“価値観”次第ということだ。
モデルでありビジネスパーソン、さらに都会での生活と海や山でのオフタイムを両立させるなど、縦横無尽に人生を楽しんでいる三宅 敬さんに、実際に二台のハンドルを握ってもらい、この選択の答えを探してみた。

三宅 敬(ミヤケ タカシ)さん●1967年生まれ。20歳でモデルデビュー後、アメリカ古着の買い付けなどを経験。約10年、ミッドセンチュリー家具の「モダニカ」に勤務した経験も持つ。現在は読谷山焼「北窯」や自身のリメイクブランド「サードハンズ」の販売も手掛ける。若い頃にハマっていたサーフィンは、今はロングでのんびり楽しむ。

【比較① 見た目】
どっしりと構えた王道の安心か、洗練された都会派の個性か

かつてクロスカントリー4WD車(現在のSUV)ブームを創り上げたパジェロ。卓越した4輪制御で世界中のラリー界を席巻したランサーエボリューション。世界初の量産型電気自動車として誕生したi-MiEV。
このレジェンドたちの「SUV、4WD、電動」という3大ヘリテージ技術を、余すことなく投入して開発されたのが、アウトランダーPHEVだ。
どっしりと王道のSUVフォルムを受け継ぐアウトランダーPHEV。
「三菱自動車といえば、幼い頃の記憶では“パリダカ”でした」と三宅さん。世界一過酷なレースと言われたパリ・ダカールラリーで、砂煙を猛然と巻上げながら砂漠を突っ走るパジェロの勇姿が忘れられないという。
一方で、かつてテレビのクイズ番組の“豪華賞品”として毎週登場していたの見て、「父親が憧れていた高級車、というイメージもありました」という。
こうしたSUVの王者パジェロのDNAは、アウトランダーPHEVにもしっかりと受け継がれている。
しかも世界で初めてSUVのPHEVとして生まれた車であり、世界で最も売れているPHEVという称号も持つ車なのだ。
アウトランダーPHEVのフェイスデザインは、「ダイナミックシールド」と呼ばれる三菱自動車ならではのタフさと機能性を併せ持ったデザイン。
こうしたヘリテージと実績が生む風格は、しっかりとデザインにも現れている。
三菱自動車が「ダイナミックシールド」と呼ぶフロントデザインは、力強いパフォーマンスとプロテクションの安心感を表現しており、全体のフォルムは、SUVとしてのダイナミックさを感じさせる。
三宅さんも「まさに伝統を正当に受け継いだヘリテージSUVが、“今”という時代に佇んでいる、という王道の雰囲気がありますね」と言う。
アウトランダーPHEV
そして、アウトランダーPHEVで培った技術から生まれた“モード系”なもう一つのSUVが、エクリプス クロスPHEV(写真下)だ。
エクリプス クロスPHEV
LEDヘッドライトが鋭くシャープに並ぶフロント回りや、ボディ後半が強く傾斜したクーペルックなフォルム。見た目はアウトランダーPHEVよりもシャープで、軽快感がある。
「こちらは見るからに、都会派。また、これからの新時代の到来を感じさせてくれるモードなデザインですね」と三宅さんも唸る。
ルーフがリアにかけてなだらかに傾斜したクーペスタイルで、横から見てもシャープな印象を与えるエクリプス クロスPHEV。
インテリアを見比べても、両車に対する三宅さんの印象は変わらない。
「アウトランダーPHEVのほうは、しっとりと落ち着いていて、王道の包まれ感や安心感があります。一方のエクリプス クロスPHEVのほうは、もちろん上質感はありますが、同時にインパネの形状などから感じる、洗練されたスポーティ感が印象的です」。
エクリプス クロスPHEVの運転席。ブラックで統一されたインパネ周りはSUVながらあくまでスタイリッシュだ。
2.4L+ツインモーターというPHEVシステムを含め、多くの部分を両車は共有するものの、「王道の安心感と、都会的な洗練感。勝手なイメージで似ていると思っていた二台ですが、それぞれの個性がしっかり見た目からも伝わってきますね」と三宅さんもそのデザインの違いに驚きの様子だ。
同じようで全然違う二台のPHEVをもっと詳しく!
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