乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.187
2021.01.01
CAR

スバルのアウトバックとボルボのクロカン。ワゴンの老舗が作るクロスオーバーの実力

「ワゴン系SUV」とは……

ステーションワゴンとSUVのクロスオーバーという変化球。それを初めて開発したのはスバルで、積極的に推し進めているのがボルボだろう。

いずれもステーションワゴンで人気のブランドだけに、このクロスオーバーも王道SUVに劣らぬ魅力を秘めている。

 

■スバル「レガシィアウトバック」

クロスオーバーのパイオニア

ステーションワゴンの最低地上高を上げるとともに、フェンダーモールや前後のアンダーガードなどによりSUVらしい力強さを表現したクロスオーバーワゴン。

スバルはピックアップトラック&SUV大国アメリカで販売台数をアップさせるために、このジャンルを切り拓いてきた。

1994年に2代目「レガシィツーリングワゴン」の最低地上高を上げ、フォグライト内蔵の大型バンパーをつけた「アウトバック(日本名はグランドワゴン)」を開発。瞬く間に北米で大ヒットモデルとなった。

その後、代を重ねる中で北米市場の要望を受け、先代からボディがグンと大きくなり、現行型「アウトバック」のサイズは全長4820×全幅1840×全高1605mmと、後席まで広々。

搭載されるエンジンは2.5L水平対向4気筒。これにチェーン式CVTの「リニアトロニック」が組み合わされる余裕の走りで、もちろん同社独自の先進安全運転支援機構「アイサイト」が標準で備わる。

「X-MODE」と呼ばれる4WD制御システムが採用されているので、4輪の駆動力やブレーキ、エンジン、トランスミッションなどを統合的にコントロールして、悪路からの脱出を容易にしてくれる。

また雪道や砂利道など滑りやすい路面では「SNOW・DIRT」、深雪やぬかるみなどタイヤが埋まってしまうような道では「DEEP SNOW・MUD」モードを選ぶと安心して走ることができる。

長年北米で4WD技術を磨いてきたスバルならではの、高いアウトドア性能を備えたクロスオーバーなのだ。

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■ボルボ「V60クロスカントリー」/「V90クロスカントリー」

「V60クロスカントリー」。サイズは全長4785×全幅1895×全幅1505mm。

見た目も走りもパワフルなクロスオーバー

現在はSUVブランドとしてのイメージが強いボルボだが、21世紀になるまではセダンとステーションワゴン(エステート)を中心に展開するブランドだった。

そんなボルボが初めて世に送り出したSUVが、1998年に発売したクロスオーバーワゴンの「V70XC」だった。当時の「V70」の最低地上高を上げ、悪路走破性を高めたモデルだ。

現在はエステートモデルの「V60」と「V90」に、それぞれ最低地上高を高めたクロスカントリーがラインナップされている。

現行型「V90クロスカントリー」は2017年2月に、V60クロスカントリーは2019年4月に登場。外観は専用バンパーなどで力強い雰囲気が与えられた。

「V90クロスカントリー」。サイズは全長4960×全幅1905×全幅1545mm。

それぞれ最低地上高を上げたことで雪道の轍や、キャンプ場などの未舗装地を走るときにボディ下を擦るなどの心配を減らしている。

いずれも通常はほぼ前輪駆動で走行し、必要に応じて瞬時に後輪に駆動力を配分する4WDシステムを搭載することで山道も雪道も安心して入っていける。

どちらも2020年にパワートレインをマイルドハイブリッドシステムに変更。燃費が向上している点もありがたい。

エンジンは、「V60クロスカントリー」が最高出力250ps/最大トルク350N・mの2Lターボ。「V90クロスカントリー」のほうは同じく2Lターボのほかに、最高出力300ps/最大トルク420N・mの2Lターボ+スーパーチャージャーも用意されており、荷物と人をパンパンに積んでもアクセルを踏み込めば力強く急坂も登っていってくれるだろう。

 

ともにステーションワゴンの歴史が長いスバルとボルボだからこそ、ワゴンとしての機能と使い勝手はしっかりおさえたモデルになっている。

そこにクロスオーバーの走破性やパワフルさをプラスしたこれらのモデルは、ただのSUVにはないメリットをもたらしてくれるはずだ。

「ワゴン系SUV」とは……
今や車選びの主軸になったSUVだが、あまりにも街中で見かけるのでちょっと食傷気味……。しかしそのスタイルや利便性は捨てきれない。そんな人にはステーションワゴンとSUVのクロスオーバーという、ワゴン系SUVがちょうどいいかも。上に戻る

高橋 満=文

# SUV# ステーションワゴン# スバル# ボルボ
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