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2019.10.27

バックシャンなQ8かロングノーズのレヴァンテか。SUV選びに「色気」という基準

今回取り上げるのがアウディ Q8とマセラティ レヴァンテ。
かつてないブームに後押しされ、SUVが多様化している。悪路走破性が高いとか、どれだけ荷物が積めるとか、本来、道具としてタフで実用性に優れることがSUVの魅力だった。しかし、コンパクトクラスや街乗りでの快適さを重視したものなど、SUVはもはや、アクティブなライフスタイルを送る人だけのものではない。
今回取り上げるのがアウディ Q8とマセラティ レヴァンテ。この2台は実に官能的できっとモテる車だ。室内は優雅であり、バックシャンやロングノーズなデザインにも大人の色気を感じさせる。
SUVをステータスの象徴やモテるための道具とするのは時代錯誤、とわかっていても色気のある車に惹かれてしまうのはきっと男の性なのだ。助手席に座るのが若いオネーチャンでなくても、素敵なパートナーが最高の笑顔になることは、お約束いたします。
 

AUDI Q8 アウディ Q8

AUDI Q8 アウディ Q8
ボディサイズ:全長4995×全幅1995×全高1705mm
燃費:10.3km/L(JC08モード)
総排気量:2994cc 乗車定員:5名
価格:1102万円
アウディSUVシリーズのフラッグシップモデル。取材車両はハイグレード版の「S line」。大きな八角形グリルの最新顏に、流行りのクーペスタイルが特徴だ。全長約5m&全幅約2mという体躯ながら、高いエネルギー回生を実現する48Vマイルドハイブリッドと4輪操舵の先進技術を搭載した走りは軽快そのもの。室内は最上級セダンの「A8」同様、大型タッチディスプレイを装備しオンラインサービスを拡充。デジタル時代を先取りした車だ。
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フルデジタルの「バーチャルコックピッ卜」を採用した計器類。マップや車両設定など、ドライバーが求める情報を的確に伝えてくれる。
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快適な走行をサポートするホールド性に優れた「Sライン」のシート。
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タッチパネル式なので、ディスプレイタッチはスイッチがひとつもない美しい仕上がり。最大の特徴である「MMIタッチレスポンス」は、インフォテインメン卜用の10.1インチタッチパネルをインパネ上部に設置し、空調や文字入力に用いる8.6インチタッチパネルをその下方にレイアウト。
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ホイールベースを2995mm確保することで、後席を前後に100mmスライド調整できる実用性の高さもグッド。荷室容量は605L、リアシートを折りたたむと最大1755Lまで拡大。クーペフォルムでありながらフルサイズとしての高い機能性を両立した。
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迫力のブリスターフェンダーがSUVらしさを強調。取材車両の「Sライン」には22インチアルミホイールとエアサスペンション、またクルマを水平に保つセルフレベリング機構を搭載する。
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クーペ特有の麗しいボディラインが贅沢であることの証し
アウディにはふたつのフラッグシップSUVがある。ひとつはQ7。タフで男らしい見た目のザ・SUVといったスタイルだ。一方、ここで紹介するもうひとつのフラッグシップであるQ8は、Q7より背が低くてワイド。何よりクーペスタイルが特徴で、より洗練された印象だ。Q8はクーペSUVと呼ばれるけれど、この車を正確に理解するには「クーペ」という言葉の意味を知ることが一助となるだろう。
アウディにはふたつのフラッグシップSUVがある。ひとつはQ7。タフで男らしい見た目のザ・SUVといったスタイルだ。
クーペとはフランス語で「切る」という意味。馬車の時代にキャビン(客室)の後部を切り、乗車定員は減るけれど、パーソナルな空間とスポーティな操縦性を兼ね備えた贅沢仕様に仕立てたことに由来する。
だからアウディQ8も見るべきは車体の後部。優雅な弧を描く背中のラインから、キュッと引き締まったお尻にかけての造形だ。優雅であり、俊敏な走りをイメージさせる。
実際、この車のハンドルを握ると、出来のいいクーペのような走行感覚を味わうことができる。
だからアウディQ8も見るべきは車体の後部。優雅な弧を描く背中のラインから、キュッと引き締まったお尻にかけての造形だ。
高速クルーズではゆったり安定して走る一方で、ワインディングロードではひらりひらりと舞う運動神経の良さを見せつけるのだ。これはアウディ自慢の四駆システムであるクワトロに加え、エアサスペンションなどの先進技術の合わせ技によるものだ。
ラグジュアリーでスポーティ。SUVといえども、我々の日常を考えると、悪路走破性以上に美しさや優雅さが支持される時代なのだ。


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