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すべての写真を見るシンプルながら独特の存在感を放つ“ギャルソンの黒”や、馬具工房のDNAが宿るエルメスのレザークラフト。
そして今改めてその偉大さに酔いしれたい、モードの帝王・ジョルジオ・アルマーニ氏が愛したジェントルマンスタイル。
10年、20年と時を経るごとに深みが増していく逸品こそ、“本物のラグジュアリー”と呼ぶに相応しい。
「黒の縮絨」コートで味わうコム デ ギャルソンの本質

コート11万5500円/コム デ ギャルソン オム(コム デ ギャルソン 03-3486-7611)
縮絨(しゅくじゅう)と呼ばれる技術で生み出される独特の風合いは、コム デ ギャルソンが長年探求してきた素材技術のひとつ。
ウールを縮ませて生まれる凹凸のある質感は、着込むほどにカラダに馴染み、経年変化すら計算された緻密な設計となっている。
ブランドが継続的に展開しているバルマカーンコートは、比翼仕立ての端正なデザインに、質感ある生成りの綿スレキ裏地と袖裏のストライプが控えめな個性を添える。ややゆとりを持たせたシルエットは軽やかで、流行や年齢を問わず自然体で着られるのも魅力だ。
いつの時代も“ギャルソンの黒”は特別な存在感で、装う人の意志を鮮やかに映し出す。日常に品のある強さをもたらしてくれる一着だ。
トレンド不問の名門から、次なるヒット作の予感

靴31万3500円/ザ・ロウ(ザ・ロウ・ジャパン 03-4400-2656)
「流行を追わない」という姿勢こそが、このブランドの魅力。
シルクのような光沢を放つカーフスキンレザーを使ったアンクルブーツは、ラウンドトウとスタックドヒールというシンプルな構成ながら、上質なレザーが足を包み込む。ミニマルなデザインは主張しすぎず、どんな装いにも品格を添えてくれる。ブランドを代表する大ヒットバッグに通ずる魅力だ。
10年後も変わらず履き続けられる普遍性と、使うほどに増していく味わいが、真のラグジュアリーを教えてくれる。
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