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開かれた銭湯として、100年続く場所に


4月17日の開業から5月12日までは「プレオープン期間」として、入浴できるのは地元の住民や付近で働く人限定となる。5月13日からのグランドオープン以降の方針は、プレオープン期間の状況を踏まえて決定する予定だ。

銭湯として都で制限された上限の520円の入浴料で運営する。しかし、構造上、都が定める「一般公衆浴場」の枠には当てはまらず、スーパー銭湯などと同じ「その他の公衆浴場」の区分として運営する。

ちなみに一般公衆浴場に対して都から行われている事業としては、バリアフリーや省エネ、耐震施設への改築費、燃料高騰対策補助などがある。小杉湯原宿ではこうした公共施設として受けられる補助なしでも、銭湯と同じ料金で持続的な経営が可能と見ている。

「事前に地元の町会ともお話しさせていただいており、みなさん楽しみにしてくださっている。ただ、最初からうまくいくとは考えていない。まず10年かけて、町の銭湯としてのスタートラインに立つ。世の中の誰に対しても開かれた銭湯として、100年続く場所にしていきたい」(関根氏)

小杉湯原宿が、銭湯の未来に向けた新たな出発となるか。長い目で見守っていきたい。




圓岡志麻=文
東洋経済オンライン=記事提供

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