車内のキッチンスペース(東洋経済オンライン編集部撮影)
愛車のベース車両は、前述のとおり、日産のNV350キャラバン。先代モデルE25型の2007年(平成19年)式、福祉車両の中古車だ。キャンピングカーへのカスタマイズは、これも先述のようにDIYで行っている。
IHコンロやケトルが置かれたキッチン(東洋経済オンライン編集部撮影)
外観は、ルーフ部にソーラーパネルが装着されているものの、そのほかはほぼノーマル。
助手席側スライドドアを開けると、すぐ目の前にイケヤの家具を流用したというキッチンがある。シンクの横にはIHコンロが置かれ、戸棚を開けると給排水設備や電子レンジもある。
ベンチシートやテーブルのあるリビングスペース(東洋経済オンライン編集部撮影)
キッチンの奧には、コの字型の畳張りベンチシートとテーブルが置かれたリビング。シンプルながら、あたたかみが感じられる雰囲気だ。
ベンチシートは、足を下に伸ばす形式で、冬は掘りごたつにもなる。また、シートはアレンジも可能で、畳を貼ったパネルを移動させることで、大人2名が橫になれるベッドにもなる。
リビングスペースは、パネルを移動させることでベッドにもなる(東洋経済オンライン編集部撮影)
天井に埋め込まれたダウンライト(東洋経済オンライン編集部撮影)
天井や室内両サイドにある壁には、ホームセンターで購入した木材を自分でカットし取り付けた。
内側には、防振材や断熱材も施工したというから本格的だ。ちなみに天井の中央部にある暖かい光を放つ照明や、ベンチシートの畳はオーダーメイド。DIYでできるだけ安価で作ったが、こだわりたいポイントにはお金をかけた。
女子大生らしいインテリアへのこだわり
インテリアのこだわりについて語る宮本さん(東洋経済オンライン編集部撮影)
とくに畳を使ったのは「ジャパンディ」という、インテリア業界の最新トレンドを採り入れるためだ。日本ではまだ馴染みがないが、欧米で流行しているというジャパンディは、Japanese(日本)とScandinavian(北欧)それぞれの要素をミックスしたインテリアスタイルのこと。知り合いのインテリアコーディネーターから教わり、愛車に採用した。
宮本さんによれば、「古くからの日本建築的美学は、例えば、縁側など、自然との距離がすごく近いことが特徴で、それらが北欧の考え方とマッチしていて、ジャパンディというスタイルができたそうです。シンプルでなるべく無駄を省いた、ミニマルな空間を作ることがポイントですね」という。
つまり、畳に代表される日本の建築様式に、北欧のテイストを取り入れたということだ。ただし、ジャパンディでは、グレーやベージュなど、比較的トーンを抑えた色調を使うことが多いが、宮本さんの愛車では、室内の色にパステルブルーなどを採用する。理由には、SNSやYouTubeで自らのライフスタイルを発信していることが関係する。
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