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2022.09.07

時計

海を愛する人の腕時計。レトロな「ブライトリング」&都会的な白い「トム フォード」


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技術においても、思想においても、一歩先んじようと試みるウォッチメイキングの世界において、喫緊の課題である海洋問題は、ホットなトピックスのひとつ。

我々が大好きな「海」にまつわる最新モデルにも「海を守る」姿勢が顕著だ。

 

最新モデルにラインナップした1000本の世界限定モデルは、オレンジダイヤルとカーキベルトのコントラストもいい。「スーパーオーシャン オートマチック 42 ケリー・スレーター リミテッド エディション」SSケース、42mm径、自動巻き。60万5000円/ブライトリング(ブライトリング・ジャパン 0120-105-707)


まずは、リニューアルを果たしたブライトリングの主幹ダイバーズ「スーパーオーシャン オートマチック 42」。

ブライトリングは、サーファーであるケリー・スレーター率いるブランド、アウターノウンとともにNGO「オーシャン・コンサーバンシー」の活動にも寄与している。

一連の流れを汲みながら、このたびの新作では「レトロ顔」を強調。「ケリー・スレーター リミテッド エディション」では、ケリーが子供の頃に彼の父が着けていたモデルの配色にヒントを得たという。

 

引き通し式のラグと一体化した流麗なボディに編み込みストラップが付いた第3弾は、ユニセックスで使えそう。ブラックも展開。「N.004 タイムピース」プラスチックケース、縦48.5×横27mm、クオーツ。18万1500円/トム フォード(トム フォード ジャパン 03-5466-1123)


一方、曲線と直線を巧みに融合しながら、何ともいえない都会的な表情を醸すのが、トム フォードのもの。

近年、海洋再生プラスチックケースを、得意のモードなデザインに落とし込み、時計界でのプレゼンスを高めている。また、ブランドは環境保護団体「ロンリー・ホエール」とも関係を密にしている点も強調したい。

ただし、そのお題目をいったん無視しても、デザイン性だけで目を引く実力はさすが。海洋プラスチックに、独自の感性を落とし込み、新たな価値を生んでいる点は、「海好き」以外にも魅力を伝えるに十分といえそうだ。

「海を守る」という最重要方針に、異なる方向からアプローチを行う両者。この界隈、今後も新しく面白い動きがあることは間違いないだろう。

※本文中における素材の略称は以下のとおり。SS=ステンレススチール

清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 髙村将司=文

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