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2022.07.24

ファッション

『Boon』世代が語るパタゴニア古着の魅力。価格高騰の稀少モデルも大公開!

「業界のパタゴニアン・パパラッチ」とは……

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古着を通してパタゴニアの歴史を振り返ってみると、これがまた実に面白い。

だからこそ、古着シーンではモデルによって高騰し、魅了されている大人も増えている。ナノ・ユニバースの商品企画セクション長を務める浅沼さんも御多分に洩れず。今回は「もはや絶対に手放せない」と語る一着を披露してくれた。
 
浅沼陽介●ナノ・ユニバースのメンズセクションディレクター。2003年、現在の渋谷神南店のオープニングスタッフとして入社。新店の立ち上げにも参加し、現場のセールス指導だけでなく商品開発にも尽力。現在はバイイングなども含め多くの商品企画に携わる。

浅沼陽介●ナノ・ユニバースの商品企画セクション長。2003年、現在の渋谷神南店のオープニングスタッフとして入社。新店の立ち上げにも参加し、現場のセールス指導だけでなく商品開発にも尽力。現在はバイイングなども含め多くの商品企画に携わる。


『Boon』で知ったパタゴニア、古着で知った深さ

1990年代は、あらゆるファッション誌が切磋琢磨し、業界を盛り上げていた。それらをバイブルに最新情報や洋服の知識を得ていた諸兄も多かろう。かくゆう浅沼さんもその一人。

雑誌内では、デザイナーやプレス、ショップスタッフたちの着こなしに釘付けになっていたわけだが、そんな彼らが袖を通していたのがパタゴニアだった。



「たしか、19、20歳くらいの時だったと思います。僕はいわゆる『Boon』世代で、『Boon』といえばやはりファッションスナップ。だいたいみなさん、パタゴニアかザ・ノース・フェイスのアウターを着ていたイメージがあります。僕も、最初に買ったのはシンチラ スナップTで、本当によく着ていました」。

同時に、「当時は古着屋でバイヤーをやりたかった」と語るほど古着を愛していた浅沼さん。そのため、古着シーンにおけるパタゴニアにいつしか開眼していく。

「古着好きにはたまらないブランドではありますよね。なにせ名作が多いですから。ダスパーカーも、スナップTも、スカノラックもそう。タグの特徴もまた、年代を知るにはいい手がかりになります。

“白タグ”、“デカタグ”、あとは1990年代前半の3年間しか使われなかった“雪なしタグ”もありましたね。歴史を感じさせるじゃないですか。チャンピオンの“ランタグ”みたいな。そういうのは好きでしたね」。



30歳で始めたサーフィンをきっかけに新品への興味も高まり、いくつか購入してきたが、それでも古着の面白さは色褪せないという。

「バギーズは名作中の名作ですよね。僕も6、7本持ってますし、夏はバギーズしかはきません。海上がりに最高なんですよ。すぐに乾くし、そのまま街へもはいていける。“パタロハ(パタゴニアのアロハシャツ)”もいい。だいたい夏はこの二択で迷います。

でも、新品で購入するのはこのふたつぐらいでしょうか。まあ、できればパタロハも古着で買いたい衝動はあります。過去のデザインにも面白いモノがたくさんありますしね」。


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