言葉②「悩む時間があるって事は、行動する時間が残っているって事」
Q:強い向上心があっても、夢中になれる仕事や、明確な夢や目標が見つけられないという人は少なくありません。鈴木さんは、自分にとって大切な「何か」を見つけるために、どのような考え方、行動が大切だと思いますか? 意識するってことだと思います。
自分が何のために生まれてきて、何のために死んでいくのかといった問いも、実はすごく身近なものだと思っていて、僕にとっては、近くにいる人を幸せにしたいとか、誰かに喜んでもらいたいとか、それだけなんです。
そこから派生する自分の経験と、サインというのがあると思うので、「こういう風に生きよう」というのも、そこから出てくるはずなんです。
外に探しに行ってもないんですよ。自分の中にしか答えがないのに、やっぱり人って隣の芝生が青く見えてしまったりする。
だから、答えを外に求めがちなんですけど、自分の人生の中で大切な物って何かと考え始めると、それぞれのサインは内にあると僕は思っています。だからこそ、より自分のことを知ることが、大事なんじゃないかなと思うんですね。
Q:「自分との対話」ということですが、鈴木さんは具体的にどのような手順で、自分自身の本質や、価値観に迫っていくのですか? 僕の場合は、サッカーを始めたきっかけですね。初めてサッカーの練習に行ってゴールを決めた時に僕が何をしたかと言うと、母親を見たんです。
母親が手を叩いて喜んでくれた。これは僕がサッカー選手になろうと思った一番最初の種なんです。
そこからサッカーが上手くなりたい、もっと母親に喜んでもらいたい、自分自身も楽しいっていうことが積み重なっていったんです。
だから、自分にとって何が「起源」だったのか、何が喜びだったのか、何でそもそもサッカーを続けようと思ったのかをずっと掘り下げていくと、最終的に「人を喜ばせたい」にぶつかるんです。
Q:自分自身との対話で「起源」を見つけられたら、次は「行動」が大切だということですが、「行動」の部分で、鈴木さんが意識していることはありますか? 自分との対話が終わったら、あとはひたすら行動するだけなんです。なぜなら答えを知っているから。
でもその答えをせっかくそこに置いたのに、ずらしてはいけないんですよ。それがずれてくると分からなくなっちゃうんで。
僕も実際に起業して4年ぐらいの時に、すごく難しい時期があって、視野が狭くなっていたことがありました。
その時に、ある人から「悩んでるんだ、いいね。悩んでる時間があるって事は、それだけ行動する時間がまだ残ってるって事だよ」って言われて、思ったんですよ。
「悩んでる時間ってもったいないな」って。悩んでる時間があるなら、その分勉強した方がいいんです。
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