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2022.06.05

ファッション

「プラダ」のバスクシャツが今の気分にジャストフィット。サイズ、生地感などディテールを解説

 

左胸にボディと共地のトライアングルロゴが。ブランドのシンボルであり、カジュアルななかにもラグジュアリーな雰囲気を醸し出すディテールだ。写真のブルーとレッドの2色展開。Tシャツ10万2300円、サングラス9万200円[ともに予価]/プラダ 0120-45-1913


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漁師や船員の作業着に由来するボートネックのボーダーTシャツ。フランスとスペインの国境にまたがるバスク地方に生まれたことから、「バスクシャツ」の名でも知られている。

耐久性に優れた厚手のコットン地。濡れた際も脱ぎやすい幅広のネック。緊急時に発見しやすいボーダー柄。その歴史と機能性を鑑みて、海に生きる男たちを象徴する服の筆頭に挙げて異論はないだろう。

そしてピカソやヘミングウェイといった偉大なアイコンがこのボーダーTを愛用したという事実も、色褪せることなく今日まで支持されてきた理由のひとつ。

ワークウェアとしての素性とファッションアイテムとしての履歴。そのふたつの条件が、ボーダーTを定番服たらしめているのである。

そんな前提を踏まえたうえで、現代の海男たちに捧げたいのがこのプラダのもの。特徴はそのサイズ感だ。

ひと言でいえばオーバーサイズ。ゆったりした着心地が今の気分にジャストフィットする。

ボディラインが気になる(Tシャツが似合う身体をキープするのが理想だが……)人にも実に優しい仕上がりなのだ。

そのほかにも数々のアップデートが。暑苦しく見えず軽快に着こなせる薄手の生地。素肌に一枚で着こなしやすいよう開きを狭く設定したボートネック。より上品な雰囲気を醸し出す細幅のボーダー。

クラシックな定番服に敬意を払いつつ、現代的に再解釈するその手腕はさすがのひと言。海男のボーダーTはこうして、永遠に進化し続けていくのである。

清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 加瀬友重=文

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