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手軽なケアで改善する症状がほとんど。よくある不調の原因


——とはいえ、放っておくと不調になりますよね。手軽な対処法ってありますか?

もっとも修理依頼が多いポンピングノブの不調も、かなりセルフフォローが可能な箇所です。スムーズにポンピングできない原因は、ポンプカップと呼ばれる先端のゴムパッキンが乾燥、劣化しているため。当たり前ですが、カピカピのゴムじゃ密閉されず空気を押し込めないじゃないですか。

ポンピング ポンピングの様子。右手の親指で押しているのが、ポンピングノブ。写真提供:コールマン


ポンプカップ ポンピング不良にまつわる修理依頼はとても多い。しかし、多くはリュブリカント(ポンプカップ専用潤滑油)注入やポンプカップを交換するだけで解決する。


——確かに……。手応えがスカスカになるのも頷けます。

専用のオイル(リュブリカント)でケアしていれば避けられるのですが、完全に変形すると交換が必要に。とはいっても難しくありません。ノブをタンクから取り外し、別売りの替えポンプカップに付け替えるだけ

また、空気漏れや動かないのはノブ先端についているチェックバルブに問題があることも。ラムネみたいに、内部の機構にボールが入っていて、空気の逆流を防いでいるパーツです。長時間放置していると、ボールが固着してしまったり異物が挟まってしまうことで、不具合を引き起こすんです。

ノブの中心にあるエアーステムからチェックバルブを外し、ガソリンで洗えば解決することもあります。小さなケースにガソリンとバルブを入れ、ガチャガチャ振ると簡単ですよ。チェックバルブの取り外しにはチェックバルブレンチを使ってくださいね。真鍮のパーツなので普通のマイナスドライバーでチャレンジするとパーツナメてしまうのでご注意を。

分解 分解すれば仕組みが見えて理解も深まる。


——いずれにせよ、分解する必要があるわけですね……。

そうですね。でも、バラすことで構造が理解でき、トラブルに対処しやすくなります。長く愛用するためにも、分解と組み立てを学んでおいて損はないかと。ただし、部品の多くは真鍮。無理に負荷をかけると崩れてしまうのでご注意ください。



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