ほかの減量法との違いは「リバウンドがない」こと
──なるほど。ちなみに、16時間断食を実践できる人の必須条件みたいなものってありますか?実は僕、
「オートファジー占い」ができるようになったんですよ(笑)。「この人はできるな」「この人はできないだろうな」って一発で見抜ける。しかも、だいたいその通りになります。
その占いによると、
精神力のあるストイックな人は大丈夫。逆に
自分に甘い人は難しいでしょうね。
──自分に甘い人は絶食を我慢できないから?そうです。ただ、そうだとしても、
ほかのダイエット法よりはずっと楽だと思う。何より
リバウンドがない。僕が知る限り、断食で痩せた人は誰もリバウンドしてないです。それは多分、続けやすいからでしょうね。
10年前のパンツが履けるようになった
──オーシャンズ世代は鈴木さんと同年代。この年齢の男性にこそ16時間断食をおすすめしたいポイントはありますか?クズ芸人のくせにって言われそうですけど(笑)、断食で
僕はマインドも変わりました。「あぁ、人生まだまだ終わってないな」って思えるようになったんですよ。人生の主人公として、まだまだやりたいことをやれるんだって、自信につながりましたね。
──マインドセットが変わる……それはまたどうして!?断食で8kg体重が減って、
10年前にはいていたパンツがまたはけるようになったんです。僕の子供は17歳ですが、同じような体型になった。「あれ、人生まだまだいけるのかもな」って思えたんです。
──体重が減って「人生まだまだいける」とはどういうことですか?断食を実践する前の体重は72kgでした。僕の身長でいうとちょっと太り気味。中年太りの人が痩せるのって、そう簡単じゃないと思うんですよ。仕事があって、子育てもしてってなるとなおさら。
そういう中で「あぁ、太ったまま病気になって、いつかコロっと逝っちゃうのかな……」って、ぼんやり諦め気味に考えている人もいると思うんです。僕がそうでしたから。
──確かに。仕事や子育てに忙しいと、自分をないがしろにしがちかもしれませんね。でも、10年前の体型に戻ると、たったそれだけで「あぁ、子供のためだけに生きてるわけじゃないんだ」「人生の主役は僕だ」「まだまだやりたいことができるぞ」って、
気力というか自信が湧いてきたんです。自分を取り戻せたような感覚というのかな。
──ちょっと悟りに近い境地に思えますが……。年齢的にも、病気になる人が周りに多くて、どこかで自分の着地点を想像し始める人はいると思うんです。そんな人がいたら「16時間断食を試してみて」って声高に言いたい。
まだまだイケるぞ、人生の主役だぞって。きれいごとじゃなくて。僕は本当にそう感じてるから。
ま、やっぱりきれいごとに聞こえるかな。要は、
8時間は好きなものを好きなだけ食べて屁こいて寝る(笑)。これで僕の場合は、過去いち健康になりました。それは間違いありません。
◇
喘息や花粉症のアレルギー発作がゼロになり、集中力は上がり、目覚めや寝付きも良くなったという鈴木さん。得られたメリットは枚挙にいとまがないほどで、働き盛りの世代にとってはうらやましいばかり。試してみない手はなさそうだ。
ぎぎまき=取材・文