お、すごい味わい。経年変化好きにはタマらないよね?
Wilsonロゴや解かれたステッチ跡から察しがついたアナタは、元野球少年に違いない。そう、これらは使い古された野球グローブのリメイク品だ。
手入れしたオイルの浸み込み具合や、ところどころに沈着した芝の色素など、絶妙にグッとくる。
作っているのは、米国・ワシントン州を拠点として活動するマック プロビジョンズ。オーナーのKCマックさん自ら手作業で製作するという小物は、ウォレットやカードケース、キーホルダーなど、温かみがあるものばかり。
廃棄しか道がない道具のアップサイクルでもあり、きわめて現代的。野球大国ならではの発想だ。結果、レザー好きや元野球少年の心も掴んでいるわけだ。
さすが、現役を退いても、“キャッチ”がお得意のようで。
鈴木泰之=写真 柴山陽平=スタイリング 加瀬友重、髙村将司、実川 実、今野 壘=文