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やりたいことがあるなら老後まで待つ必要ない

いつの日か自然豊かな田舎で暮らしたい。そんな夢を心の片隅に抱いて都会で生活する男性も少なくない。
しかし、その多くは「子供が大きくなったら」「定年退職したら」とタイミングを考えているうちに年月が過ぎていく。「こうした方がいいのではと感じたなら、考えすぎず行動してみる」。これが福井さんの信条だ。

「老後まで待っても、そのとき自分も社会もどうなっているかわからないじゃないですか。であれば遠い将来ではなく、今移住しようと。年齢が若いほうが新しいことにチャレンジできるし、新しいコミュニティでも仲間を作りやすいと思ったんです」。
もちろん、地方に移住してリモートワークで働くのもいいことばかりではない。
「今利用しているコワーキングスペースは集中できるし、快適に仕事ができます。ただ、社内の人にお願いする業務、細かい伝達事項などは、直接対面する機会が少ないだけに、以前のようにスムーズにできない部分はあります」。
最初にリモートワークを認める企業が増えていると紹介したが、福井さんの勤め先はリモートワークを承認しているわけではない。理想の働き方を求めて上司に相談し、それを会社が理解してくれたからこそ実現したものだ。
「もし本気で住む場所や働き方を変えたいと考えている人がいるなら、現在就いている職務や職位によって無理だと決めつけず、率直にその気持ちを会社に相談してみるのも良いと思います。今と違う環境になったら自分は何がしたいか、できるかを組織に対して提案し、貢献を示すことが大切。それで理解を得られれば、実現に向けて有益なヒントを得られるし、仕事力は高まると感じています」。


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