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2024.02.24

テスラで最も売れているセダン「モデル3」 の魅力とは。藤井隆行が語る“引きの美学”

セダン「モデル3」 の新型は15分で最大282km分を充電し、航続距離はWLTCモード値で706km。利便性を向上させた。写真のウルトラレッドを含め、全5色で展開される。全長4720×全幅1850×全高1441,, 561万3000円〜/テスラ(テスラモーターズジャパン 0120-966-774)

セダン「モデル3」 の新型は15分で最大282km分を充電し、航続距離はWLTCモード値で706km。利便性を向上させた。写真のウルトラレッドを含め、全5色で展開される。全長4720×全幅1850×全高1441mm 561万3000円〜/テスラ(テスラモーターズジャパン 0120-966-774)

「藤井隆行の視点。私的傑作批評」とは……
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テスラで最も売れているセダン「モデル3」が生まれ変わったと聞いて、どうアップデートさせたのかとても気になっていたのですが、試乗させてもらってびっくり。普通のEVはもうテスラにかなわないのではないでしょうか?

ヘッドライトのシャープな形状などエクステリアの進化も好みですが、何よりEVとして必要最低限なものしか搭載していないという潔さがすごい。

ステアリング回りのレバーもなければドアノブもない、インパネには表示ひとつなくすべては中央のディスプレイに集約されています。

家電などもそうなのですが、便利だからといって何でもかんでも機能を追加すればいいというものではなく、むしろ“本当に必要なもの以外はなくす”という決断のほうがはるかに難しいもの。

ミニマルを極めることで見えてくる本質、プロダクトデザインで言うところの“引きの美学”が車で実現されているのです。

もちろん走り心地も良く、曲がるときやスピードを出すときの安定感も抜群で、サスペンションは硬め。8台のカメラが車の周囲を克明にディスプレイに映し出してくれるので、これでぶつける人がいたら相当運転が下手なのでは? と思わせるほど。

ウインカーはレバーではなくステアリング中央に付いたボタンで作動させるようになっており、つまり余分な動作もなくしたということ。フル充電時のロングレンジは700kmを超えるらしく、とにかく安心感があります。

車社会のアメリカは既にEV中心で、最近はテスラが人気だそう。僕の生活拠点である葉山でも、サーファーなど環境問題に関心のある人たちがテスラに乗り換えています。

もちろん昔ながらの名車も大好きですが、これはそれとはまた別物。個人的には好きなヴィンテージカーとテスラの2台持ちというのが理想ですね。
藤井隆行●東京を代表するブランド、ノンネイティブのデザイナーで、ファッションからライフスタイルまで一貫したこだわりを持つ。「いよいよ春夏コレクションがスタートします。今季はブラウンを中心にシックな色めを揃えました。ぜひ、チェックしていただけるとうれしいです!」。


竹内一将(Ye)=写真 町田あゆみ=文

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