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住宅ローン金利は上がる?下がる? 将来のウワサを徹底検証

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「不動産の噂の真相」を最初から読む

不動産の噂の真相Vol.3
オーシャンズ世代にとって“避けては通れない未来”のひとつに、「住まいをどうするのか」というテーマがある。結婚し、子どもが生まれ、やがて巣立っていく――そんな人生の物語をつむぐ舞台=住まいについて、実は私たちはそこまで深い知識を持っていない。なんとなく周りの意見やメディアの見出しやウワサ話に踊らされてはいないだろうか。この連載では、元SUUMO新築マンション編集長が、世の中に出回っている“不動産のウワサ”について徹底検証。信じるも信じないも、あなた次第です。

90年代のバブル崩壊から現在のマイナス金利政策まで、歴史を振り返ってみる

前回は「異例の低金利はもうすぐ終わる」というウワサに対し、金利の本来の役割である“景気やインフレ率の調整弁”の観点から、現在のように景気もインフレ率も停滞している状況で金利だけが上がることは、理屈としてありえない、と予測した。しかし、金利は時の経済情勢や政策に影響を受けるものだ。今回は、金利と経済情勢・政策との相関を日本の歴史から読み取ることで、今後の金利動向を探ってみたいと思う。

まず、90年代初頭のバブル崩壊以降~現在の日本経済を見ると、中長期的には金利は低下の一途をたどっている。オーシャンズ世代にとっては、社会に出てから金利が上昇トレンドにある世の中は未経験なわけだ。その間の主な出来事を振り返ると、1997年の消費税増税(3%→5%)の翌年に日本は近年で初めて名目GDPのマイナス成長に突入する。景気は低迷し1999年に日銀が初めてゼロ金利政策を導入。翌年ITバブル景気を受けてゼロ金利は一時解除されるが、バブルがはじけると2001年にはあっさりゼロ金利政策が復活する。

その後、日本経済は「史上最長の景気拡大」と呼ばれた時代を迎える。2006年には好転した経済指標を受けてゼロ金利政策が5年ぶりに解除され、政策金利がわずかに上昇。しかし、ほどなくして景気が失速すると2008年には三たびゼロ金利政策に戻された。以降、景気は明確な回復局面を迎えることなく、現在はマイナス金利政策にまで至っている。

実は、2006年のゼロ金利解除(=金利上昇)につながった「史上最長の景気拡大」は、アメリカの住宅バブルを背景とする外需頼みで内需が伸びた訳ではなかった。ゆえに当時は「実感なき経済成長」と揶揄されたりもした。経済指標は好転していたが、好景気という国民の実感が十分でない段階で金利を上げたのだから、景気が失速したのは当然といえば当然。「2006年のゼロ金利解除は時期尚早だった」という事後評価もある。

こうした史実から読み取れるのは、日銀が二度もゼロ金利解除に失敗した事実と、その原因が短期的なバブル景気や外需頼みの経済指標改善を頼りにしたことだ。日銀がこの歴史に学んでいれば、次のゼロ金利解除には慎重になるだろうし、「内需に一定の過熱感が持続する」景気回復が金利上昇の必要条件となるはずだ。日本の場合、GDPの約6割を個人消費が占める。したがって国内が好景気に沸くような状態になるには最大項目の個人消費の源泉となる「個人の所得が増えること」が重要になる。

では現実はどうかというと、国税庁の民間給与実態統計調査(平成26年)によると、平均年収は1997年に467万円のピークをつけ、2014年には415万円と10%以上減ってしまっている。この現象は、2000年代に入って「人件費抑制効果がある」非正規雇用を拡大する政策が進められたことと無関係ではないだろう。

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マンション , 不動産 , 住まい , 東京
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