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沖縄の分譲マンションが“バケーションレンタル”で利回り5%以上に

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同世代で資産運用をうまくやっているヤツはどんなことをしているのか……。30代後半、IT系スタートアップ企業で部長職をしているTさんは、33歳で結婚したとき、趣味の車や無軌道なお金の使い方をしてきたせいで、貯金はほぼゼロ。ところからここからわずか5年ほどで、リゾート地沖縄にふたつのマンションを保有して毎月20万円の不動産収入を得ているほか、不動産売買で頭金を作り、都内の超一等地にある8000万円の自宅マンションを購入するなど一気に資産家に。なんとも、うらやましい状態にいます。Tさんに一体、何が起きたのか。全6回にわたってお届けする、Tさんが「こっそりうまくやっている」マネー運用術、今回は第4回です。

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IT系スタートアップ幹部のTさん「僕がやっていた頃は、AirBnBブームの前です」

「まばらに空く」部屋を活用するために、バケーションレンタルの仕組みを自分で作った

東京に借りている家があるのに、奥さんの一言で、思いがけずリゾート地沖縄に高級マンションを買うことになってしまったTさん。結果的に、いい物件なら中古になってからも値上がりしていた、という沖縄の高級マンション事情を知ることになりました。2000万円台の購入費用は住宅ローンで。月9万円の支払いは、貯金感覚だったと語ります。

「たまにしか使いませんが、沖縄旅行の滞在費用も大きく圧縮できました。ときどき、親しい友達家族にも使ってもらったりするようにもなりました」

ただ、それでも利用は年間せいぜい50日。月々管理費がかかるのに、300日以上が「空き家」になっていたのです。しかし、自分も使いますから、「まばらに空く」状態。まるまる賃貸に出す、というわけにもいきません。

「今でこそAirBnBが有名ですが、当時はまだブームの前。しかも法律的にグレーな部分もあったのであまり気乗りがしなかったんです。でもなんとかこのまばらに空いた期間を活用できないか?と考えたんです」

調べてみたら、ハワイなどでバケーションレンタルという仕組みがありました。しかし、沖縄にはほとんど業者がない。そこで、Tさん、またまた自ら沖縄に飛んで不動産会社を当たっていくのです。

「結果的に、自分でバケーションレンタルの仕組みを作ってしまったんです。端的に言えば、家具付きウィークリーマンションという形にすればいいんじゃないか、と」

現地の不動産会社と提携し、清掃などの管理体制を整えました。法律的に問題がないか友人の弁護士にも相談をしたりして、しっかりとした契約書類も作ったといいます。

「那覇に近く、部屋から沖縄の美しい海が見えるオーシャンビューの高級マンションです。家具もついていますし、キッチンもあるから調理もできる。長期滞在をしたい、という人にニーズがあるのでは、と思ったんですよね」

宿泊費は1カ月利用して18万円に設定しました。これは周辺の賃貸マンションの相場とホテルの宿泊価格から割り出したと言います。現地でのもろもろの手配や契約等は不動産会社に委ねました。不動産会社への手数料は滞在期間の賃料の35%に設定。不動産会社も、頑張れば自分たちも利益を高められる仕組みにしました。

「80平米の部屋を借りて、この値段です。家族何人で泊まっても費用は同じ。ホテルに泊まるよりも圧倒的に安いわけです」

初年度から利回り8%超え。長期滞在の常連を3人見つければいける、とわかった

Tさん「花粉症対策で沖縄に長期滞在する人とか、世の中には、お金持ちがたくさんいるんですよね」

課題は、どうやってお客さんを見つけるか、でしたが、「これは自分でWebサイトを作ってお客さんを探した」そうです。TさんはITスタートアップ企業のメンバーなのです。そして、驚くべきことが起きました。

「初年度、いきなり表面利回り約8%で回ったからです。やっぱり、ホテルに泊まるより安いんです。しかも、高級マンション。海も見える部屋ですから」

毎月支払っているのは、約9万円。それが月額18万円で、どんどん埋まり始めたわけですから、Tさんも仰天します。口コミも手伝ってスケジュールは次々に入っていき、空きはどんどんなくなっていったといいます。

「しばらくすると、常連さんがつき始めたんですよね。それこそ5%以上の利回り達成のためには、常連さんが3人もいればいけるということがわかりました。何カ月も長期で借りてもらえるんです」

世の中には、お金持ちがたくさんいる、ということを改めて知ったそうです。例えば、花粉症の時期を避けて東京の高級住宅街からやってくる年配夫婦。花粉が飛ぶようになると、東京にはいたくない、と花粉の時期が終わるまで沖縄に滞在するのです。また、北海道からやってくる年配夫婦は、寒さを避けるため。11月になると、北海道の寒さは懲り懲り、とばかりに春まで沖縄に滞在しました。

「それまでは、いろいろなホテルなどを転々としていたそうなんです。毎回、違うところに行くのは億劫だ、と思っていたところに、きれいなマンションに出会えた。ここ、気に入ったわ、ということで、一気にどかーんと4カ月とか、5カ月とか借りてもらえるわけです」

お金持ちなのだから購入しちゃえばいいのに、とも思えますが、そんなに簡単な話ではないようです。特に高齢になると、相続なども見越して大きな投資は面倒。ただし、お金はある。そこで、我慢せずに快適なところで、という発想になるのだと知りました。

「ということで、せっかく沖縄にマンションを買ったのに、スケジュールが埋まっちゃって、自分たちが行けなくなっちゃったんですよね(笑)」

ということで、1年経たないうちから、Tさんが動き出したのが、次の物件探しでした。これは、もっと貸せるぞ、と考えたのです。
(第5回へ続く)

取材・文/上阪徹
1966年、兵庫県生まれ。アパレルメーカーのワールド、リクルート・グループなどを経て、94年よりフリーランスに。経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、雑誌や書籍などで幅広く執筆やインタビューを手がける。著書に『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』(あさ出版)、『僕がグーグルで成長できた理由』(日本経済新聞出版)、『職業、ブックライター。』(講談社)、『成功者3000人の言葉』(飛鳥新社)、『リブセンス』(日経BP)など。

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