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東京を離れて選んだ。“バランス抜群”な田舎暮らし

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都会でもなく、人里離れた山奥でもない。絶妙の距離感とバランスを求めて行き着いた、ムリをしない山の暮らしとは?

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都会の喧騒を離れた田舎暮らしに憧れたことは誰もがあるだろう。けれど、そう思った次の瞬間に仕事のこと、子供の学校のこと、親のこと……。向き合うべき現実が次々と立ちはだかる。だが山梨県北杜市に移住した田中さん一家のように身の丈に合った選択をしていけば、無理のない移住も可能だ。

緑豊かな地で子育てしたいとかねがね思っていた夫妻は、妻・美恵さんの祖父母の別荘があった山梨県北杜市を思い出す。調べると市民の約半数が移住者であることが判明し、背中を押した。そうして長男の小学校入学前に、移り住む計画を立てていったのだ。

とはいえ、ある程度の利便性を生活に求めた。程なくして見つかったのが、駅から徒歩5分、コンビニも近い中古平屋付きの土地。598坪の敷地には新しく家屋を作れるし、将来は親を呼ぶこともできる。望んでいた物件に出合えたと決断し、昨年、東京を離れた。

駅から徒歩圏とはいえベランダから南アルプスを望める。自宅の裏は山で八ヶ岳にも近く、豊かな自然と日常的に触れ合えている。さらに近所にはBMX・MTB用のパークもあった。コースをダイナミックに疾走する面白さに愛息・輝くんはハマり、父は息子のために自邸の庭にコースを造作した。

傾斜屋根に沿った大きな吹き抜けを持つLDKは家族のコミュニケーションの場所。2階の個室へはダイニング脇の階段を使い行き来する。

自然のある暮らしが営め、東京までも特急利用で2時間ほど。バランス抜群の田舎暮らしの拠点は「吹き抜けのあるLDKを家の中心に据えて、自然光が入り、風通しの良い快適空間にしました。将来的に子供たち用と考えている2Fの部屋も開け放していて、今は大きなワンルームで暮らしているようですね」と夫・文太郎さん。

リビングには薪ストーブを設置。これ1台で冬も家中が暖かい。薪ストーブ脇の木製扉は斜め張りにして表情を出した。またリビングの外には大きなデッキを作り、部屋の延長で過ごせるようにしている。

また「基礎の造りと断熱仕様にはこだわりました」と寒冷地対策も施した。「おかげで冬も室内は暖かく、戸外の寒さは厳しいですが、東京での生活より快適かも」と文太郎さんは笑う。

そして「せっかくなので自分でできることはなるべくしたい」と薪割りに励み、妻は「いずれは庭で作物を育てたい」と言う。山暮らし1年生の一家は、どうやら新生活をマイペースに謳歌し始めているようだった。


文太郎さんの仕事部屋に付けた出入り口の両脇には、割った薪を積んで、乾燥させながらストック。


キッチンのカウンターには幅の広い素材を採用。作業台も同じカウンタートップで統一。ピザ生地づくりやそば打ちに今後は挑戦してみたいとか。


玄関では内と外に土間スペースを確保。


玄関脇にある文太郎さんの仕事部屋。

【田中さんお家データ】

◆間取り
1階は中心に据えたリビングダイニングとキッチンの間に仕切りを設けず、広々とした空間を確保。ダイニング脇の吹き抜けに沿った階段で2階へ上ると南側には個室が並ぶ。広い子供部屋には間仕切りを設け、子供の成長に合わせ部屋数を増やす予定。

◆建築概要
竣工:2016年
構造・規模:木造・2階建て
敷地面積:1981平米(598坪)
建築面積:117.19平米(35.45坪)
延床面積:155.67平米(47.09坪)
設計施工:オルケア http://allcare.jp

【家主さんのプロフィール】

田中文太郎さん(42歳)、美恵さん、輝くん(7歳)、結ちゃん(4歳)

カメラマンとグラフィックデザイナーの顔を持つ文太郎さんと、バッグや帽子のブランド「テル ユー」を立ち上げた美恵さん。トニくんを迎え念願だった愛犬のいる暮らしもスタート。近隣の散策では地域の魅力を日々発見中。

尾鷲陽介=写真

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