http://oceans.tokyo.jp/2017-0502-1/

低予算で自由に家をデザイン。「コンバージョン」がスゴい!

このエントリーをはてなブックマークに追加

ライフスタイルや価値観に合わせて家を刷新する「リノベーション」が盛んだが、別の用途で使われた建物を住宅に改修する「コンバージョン」という手段もある。

今回紹介する松下さんの自宅は、1階が事務所、2階がアパートだった建物を住宅に転用した例。コストを抑えつつ、建物のポテンシャルを引き出して、特別な空間を実現することができた。

日々の通勤を考え、エリアは街の中心部から徒歩圏の住宅街に。さらに、将来の売却・移住を考えて、人気エリアで中古という選択だ。既存の建物に手を加えて10年20年と住むことができれば初期投資も抑えられ、長い目で見たコストメリットは大きい。

松下さんは「気負いなく、好きなことをしようと思って」と、築44年の建物の各所に、自分の好みを強く反映。骨組みだけはそのままに、それ以外をまるっと再生した。

壁や床の一部を取り払い、部分的に骨組みだけに。そこから窓、壁、床を必要に応じて張り直した。2階の半分は床を取り払って吹き抜けにして、1階のLDKは天井の高い、倉庫のような雰囲気に。明るい吹き抜けを通して光が入ってくるようになっている。将来的には2階の床を張ることも考えているという。

1階の床には、工事現場などで使われた足場板を採用した。ペンキがたれた跡もそのままに。「室内の白い塗装は、仲間を呼んで自分たちで塗ったのですが、そのときの汚れも目立ちませんね」と、むしろ風合いのある素材感を楽しんでいる。

コンバージョンという手法で、コストメリットと自由なデザイン性を手にした松下さん一家。これからも手が加えられていく、変化と成長が楽しみな家である。

LDKにある吹き抜けと向き合うよう、2階にはアクリルの窓を取り付けた。大きな開放感を得たことに加え、「家のどこにいても子供たちの姿が垣間見えて、安心」とは妻・由希子さんの言葉。

収納されるモノも、まるでディスプレイされているよう。築44年の鉄骨を活かしつつ、このオシャレ感がコンバージョンの魅力。

玄関とリビングの間にはラーチ合板による仕切り壁を設置。リビング側ではテレビボードも兼ね、配線を中に通している。

吹き抜けに日光が降り注ぐように窓は大きなものを選択。また窓は周囲の視線が気にならない位置に設けたことで、カーテンを必要としない。

外壁はガルバリウム鋼板を張り重ねたことで外観を一新。元々の建物からは玄関の位置を変えている。


【松下さんのお家データ】


◆間取り
1階は半分を20畳ほどのLDKとして、残りを水回りと部屋1室に。2階は半分を吹き抜け、もう半分に2部屋を設けた。また2階の一部は、梁を利用することで、子供たちが大きくなったときなどに、床や壁を設けて部屋を作ることができる。

◆建築概要
改修竣工:2016年
構造・規模:鉄骨造・2階建て
敷地面積:103.21平米(31.28坪)
建築面積:57.16平米(17.29坪)
延床面積:85.74平米(25.98坪)
設計:後藤周平建築設計事務所 http://shuheigoto.com

【家主さんのプロフィール】

松下広司さん(34歳)、由希子さん、大河くん(6歳)、港くん(0歳)
ともにメディアの仕事に就く広司さんと由希子さん。次男・港くんの誕生と改修工事が重なり大変な思いもしたが、快適な自宅を得た今では良い思い出に。リタイア後は郊外にある実家近くに平屋を建てる夢を持つ。

永禮 賢=写真

このエントリーをはてなブックマークに追加
OH!家事情 , マイホーム ,
“部屋”がいっぱい“超LDK”なおウチは、家族全員のワガママが叶う場所
2017.01.23
10坪でもガレージとアトリエが持てる! 狭くて広い理想の家
2017.02.12
これは住みたい!ゆるくて心地良い“職住一体”な家
2017.03.19
よりおいしいコーヒーがあれば、週末がより味わい深くなる①
2017.03.31
一泊二日、プロペラ機で温泉旅へ行かないか?@城崎温泉
2017.03.14
2017年6月号特集
2017年6月号特集 / FEATURE