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パリのアトリエが東京にやってきた! 「エルメスの手しごと」展に行ってきた!

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東京・表参道ヒルズで、3月19日(日)までの期間限定で開催されている「エルメスの手しごと」展 。世界屈指の技でエルメスの製品を作る10人の職人と工房が丸ごと来日しているこのイベントでは、彼らの仕事を見て、聞いて、質問をしながら、世界的なラグジュアリーメゾンを支える“人”と“技”に出会うことができるのだ。

一流の製品を生み出す職人たちが、多くの時間と技と愛情を注ぎながら製品に生命を吹き込んでいく過程は、感動的かつ、ため息もの。そんなドラマを作りあげる4人の職人の物語を紹介しよう。

■エルメスのバッグを作るレザー職人に聞いたこと


エルメスを代表する製品といえばバッグ。「バーキン」や「ケリー」など、憧れの品はどうやって生まれるのか。「サイズによって違うものの、ひとつのバッグを作るのに25時間ほどかかります。メタルパーツの組み付けも含めて1人でやるんです」。1日8時間、とすると、熟練の職人でもひとつのバッグに3日以上をかけるというワケだ。大きいものではその倍程度の時間がかかることもあるという。


彼が縫いあげるバッグのステッチはどこも正確で美しい。「針をとおすときにレザーに余計な力を加えちゃいけない。そのほうが頑丈になる」。そう言いながら数針だけ縫った糸を強く引っ張っても、縫製部分はピクリとも動かない。熟練の職人の手による繊細なワザが、エルメスのバッグの堅牢さをつくっているのだ。


■“エルメスの時”を刻む時計職人の指先


続いて、男性好みなエルメスの製品、時計について。大きな作業机の上で1㎜以下のパーツを組み込んでいく彼の指先は、まるで精密機械のようだ。あの「Hウォッチ」や「クリッパー」など、「多いモデルではパーツは1000以上。それを丁寧に組み込んでいくのは難解なパズルみたいですよ(笑)。完成までは基本的にひとりの職人が作業しますしね」という。


作業用の道具は約40種類。作業台の上には先端が髪のように細いピンセットやドライバーが整然と並んでいる。


「エルメスの社内研修で4年間勉強をしてから12年、この仕事ひとすじさ」という彼に、「最も気を使う工程は?」と聞くと、躊躇なく「すべてです」という答えが返ってきた。


■ネクタイの芯地にあるスタンプの正体は?


エルメスのネクタイの縫い糸を解いて中を見たことがある人は少ないだろう。実は、その芯地にはスタンプが押してある。これは製造した工房や職人が、誰が作ったものかがわかるよう縫いあげ前に押すものだ。「自分が作った製品への愛着と責任感が、最高の仕上がりを追い続けることができる理由のひとつです」。


そう答えるのはネクタイの縫製を担当する、この道5年の彼女。「この仕事を始めたのはエルメスに入ってからです。職人としては、最高の経験をさせてもらっていると思います」と言う。


「ネクタイより少し長い170㎝くらいの糸1本で縫いあげます。縫い方は厳密に決まっていて、少しでも間違えると1からすべてやり直し」という彼女が、「アン、ドゥ、トロワ……」と糸を針に巻きつける回数を数え始め、流れるように指を動かすと、10分ほどで、先ほどまで1枚の布だったものが“エルメスのネクタイ”に生まれ変わっていた。


■“エルメスの革”を知る職人がこだわる2つのこと


この道30年。そのすべてをレザーの手袋作りに捧げてきたという彼には、こだわることが2つある。1つはレザーの“伸ばし”。「手袋に使うレザーは、製品の形やフィット感を正確に仕上げるために素材の段階でレザーを極限まで伸ばします。そうすれば、使っている間に手袋のサイズが変わることもない」。エルメスの手袋がしっとりと手に馴染むいちばんのヒミツだ。


2つめは「道具の使い方がいちばん難しい」という“裁断”。「カーフなのか、ラムなのか。素材の個性を見極めながら、正確にハサミを当てていかないと」。そう言いながら、いくつかの道具を使いわけ、大きなレザーから“手の形”に切り出される。これが次は縫製職人にわたり、グローブとして完成するのだ。


ここで紹介した職人たち以外にも、製品に色や柄をプリントする職人や、ジュエリーに宝石を付ける石留め職人、エルメスの原点である鞍職人などにも出会える「エルメスの手しごと」展。
東京に上陸した貴重な“パリのアトリエ”の様子を、ぜひ覗きに行ってみて!

[開催概要]
エルメスの手しごと展 “アトリエがやってきた”
期間:3月9日(木)~3月19日(日)
※3月13日(月)休
時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)
会場:表参道ヒルズ 本館B3 スペース オー
東京都渋谷区神宮前4-12-10
入場:無料

エルメスの手しごと展 “メゾンへようこそ”
期間:3月9日(木)~3月26日(日)
時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)
会場:銀座メゾンエルメス10F
東京都中央区銀座5-4-1
参加費:無料
www.hermes.com/hermesartisan 

[問い合わせ]
エルメスジャポン
03-3569-3300
www.hermes.com

山本 大=写真

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