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10坪でもガレージとアトリエが持てる! 狭くて広い理想の家

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「家は一生に一度の買い物」というけれど、なかなか思いどおりにいかないもの。紆余曲折を経たあとに、理想の家を実現することだってある。そして、その家がたとえ狭くても、無限の広がりを持たせることができる。今回紹介する中村高淑さん・直子さん夫妻の自邸は、そんな可能性を見せてくれる。

高淑さんは浜松に1軒目の自邸を建築。そのあと東京郊外に住みはじめ、大好きなクルマやバイクを乗り継ぐ生活を送ってきた。時が経ち2軒目の住宅を購入した当時は、会社員として建築設計の仕事をしていた高淑さん。理想の家を建てたいと願っていたが、物件との出会いに恵まれず、建売住宅しか選択肢はなかった。

それから15年後、高淑さんはようやく手頃な土地に出会う。間口が約4mと狭くて細長い土地だが、自由に設計した家を建てられることに魅力を感じ、購入を決意。

「ポルシェとバイクの入るビルトインガレージを、素材感を大切にした空間でつくりたかった」という高淑さん。打ち放しのコンクリート設計にした1階は、アイアンの螺旋階段とラバーウッドの床材を組み合わせ、インダストリアルな雰囲気が漂う。将来は事務所拡張や店舗として転用可能だ。

直子さんの陶芸アトリエも家の中に設計。「明るい空間にしたいし、作品を並べて見せたい」という要望から、光がふんだんに入るナチュラルな木の空間に。リビングに面して、視界が抜けるギャラリー棚も設けた。

ダイニングキッチンは出窓を横に連続させ、限られた面積とは思えない開放感を実現。ゲストを招くのが好きなふたりは、キッチンカウンターを可動式にして、ワークショップやパーティーなど大人数にも対応できるようにした。

「コンパクトでも長くフレキシブルに住み続けられるようにすることで、200年でも持つ」と高淑さんは満足気に語る。ふたりの新邸は、広い家だけが正義ではないことを、改めて教えてくれる。

真っ赤なポルシェ911とGSX1100Sカタナの入るガレージ、奥には高淑さんの打ち合わせスペースと事務所がある。

螺旋階段を上ると、直子さんの陶芸アトリエとつながった開放的なダイニングキッチンが。

上下階をつなぐ螺旋階段は上部にトップライトを持ち、家全体に光を届ける。

直子さんの2階の陶芸アトリエは、電気釜と電動ロクロ、作業机、作品を飾る棚をダイニングキッチンに向け備える。

高淑さんの1階の事務所。作業机や資料が収まる本棚が巡る。

最上階のトップライトのあるバスルームでは洗面脱衣所、洗濯室、トイレもワンルームにして、太陽光が気持ちいいバスタイムを楽しんでいる。床にはイペというデッキ材を選択。

 

【中村さんのお家データ】

◆間取り
間口4mの細長い敷地に建てた約10坪の家は、ガレージと夫婦各々のアトリエを持つ。2階にはダイニングキッチン、3階には主寝室とリビング、バスルームがある。3階は可動式の収納で、状況に応じ間取りを変更できる。

◆建築概要
竣工:2016年
構造・規模:RC造+木造・3階建て
敷地面積:54.07平米(16.32坪)
建築面積:32.40平米(9.78坪)
延床面積:94.99平米(28.67坪)
設計:中村高淑建築設計事務所 http://www.unit-h.com/nakamura

【家主さんのプロフィール】

中村高淑さん(48歳)、直子さん
建築家の高淑さんと陶芸作家の直子さんは、美大の学生時代に知り合った。直子さんは東京・自由が丘で、友人と陶芸教室を主宰している。自宅では友人知人を大勢呼んでパーティーをするのが習慣になっているとか。

永禮賢=写真

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