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バレンタインのオッサン流向き合い方

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世間は今、バレンタイン関連のイベントで盛り上がっている。
海外では、男性から好きな女性や家族へプレゼントを贈る日という意味合いが強いが、日本では女性が好きな男性にチョコを渡すというイベントになっている。
日本のイベントというと外国人の私としては、「節分」のように「鬼は外福は内」と叫びながら、鬼にも福の神にも豆をぶつけるという日本的なクレイジーさを求めてしまうが、それに比べると至ってシンプルで少し拍子抜けしてしまう。
しかしこの日本式バレンタイン、オッサンにとっては少し違った側面があるようだ。
「義理チョコ」というチョコを貰う日なのである。
「義理チョコ」……日本的な香ばしさがするではないか!

【お返しを要求される「義理チョコ」】

辞書などで調べると「義理チョコ」の「義理」は、本来の「義理人情」の「義理」とは違い、「本心ではやりたくないが、仕方なく行なわざるを得ないもの」という意味合いがあるらしい。
あげたくないのにあげるチョコ……不可解である。
そして最も不可解なのは、バレンタインデーの1カ月後に「ホワイトデー」という「お返し」をする日までご丁寧に用意されていることだ!
義理で渡したものに「お返し」を要求する。
「節分」で豆をぶつけた鬼と福の神に、復讐の日を用意するようなものである。
中には「お返しは結構です」というエンジェルのような娘もいるようだが、はぐれメタルくらいの遭遇率である。
ほとんどの場合が、「お返し」までがセットの「義理チョコ」なのだ。
「しょうがないからあげる」と貰ったものに、「しょうがないからとお返しする」
……まさに負のキャッチボールである‼︎
元来、愛情を確かめ合うはずのイベントが、愛情の介在しないところにまで手を出したあげくの末路……どうしてこうなってしまったのか?
成人の儀式として神聖であるはずの「バンジージャンプ」を、ただのアトラクションにされてしまった「バヌアツ共和国」の人々もきっとこんな気持ちなのかもしれない。

【義理チョコの真の姿】

「お返し」までがセットの「義理チョコ」。
オッサン達が頭を抱えるのはこの「お返し」である。
義理チョコのお返しの相場は、同額〜3倍というところらしい。
同額はまだいい。
本心はさておき、表面的に「お世話になっています」「こちらこそ」のやり取りで終わるなら、例え負のキャッチボールであってもしょうがないで飲み込むことはできる。
しかし! 3倍となると話は変わってくる。
ひと月後に3倍で返すということは、金利で言うと1カ月で200%。
年利にすると約2433%にもなる……暴利なんてものじゃない!
さらにその上で「お返し」にはセンスまで要求されることがある……
世のオッサン達が膝から崩れるのもうなずける。

【先手必勝】

貰わないに越したことはないが、くれるというものを無下にもできない。
そこで私がオススメしたいのは……「先手必勝!」先にあげるという方法である!
戦の基本は「先手必勝!」、ビジネスの世界では常識でもある。
源義経は、常に先手を取ることで戦を優位に進め、平家を打ち負かした。
バレンタインもまた同じである。
バレンタインの1週間ほど前に「これ、気が早いけどバレンタインのお返しね!」と安めのもので先手を打つのだ!
先に「義理」をみせることで、相手の「義理チョコ」を「お返し」にしてしまう。
これを私は「バレンタイン倒置法」と呼んでいる。
しかもこの方法なら、先にあげたことで、むしろこちらがバレンタイン当日を楽しみにできるという立場逆転にもつながるのである。
14日、どれくらい倍になってくるのだろうか。楽しみである……。

【当日等価交換法】

もうひとつオススメなのが、その日のうちに返す方法である!
あらかじめバレンタイン当日に500〜1000円程度のチョコやクッキーを用意し、その場で返すという方法がある。
相手の力を利用し、もらった勢いをそのままに用意していた同等の価値に当たる品を相手に返してしまうのである。
私はこれを「当日等価交換法」と名付けている。
その際、忘れてはいけないのが「しっかりとした理由もつける」ということである。
武士は、相手を斬りつけたあと、刀を「グリッ」と回すことで確実に相手に致命傷を与える。
この「グリッ」が大事なのだ。
貰った恩はすぐに返さなきゃね」「明日どうなるかわからない世界だから、今返しておくね」など、優しさアピールとも思われるような言い訳で、しっかり「グリッ」としておけば、相手も悪い意味で受け取らず何も言わないであろう。
気配りとともに「お返しをした」という事実だけが残るのである。
この方法で、出費はかなり抑えることができる。
冒頭でも述べたが、海外では、バレンタインに男性から女性に花束や贈り物をするのが一般的。海外のトレンドを取り入れた「洒落た演出」として女性からの好感度を上げることもできる。
さらに、余ったチョコは「貰ったチョコ」として持って帰れば、「あんたの旦那はこんなにモテるんだ!」と嫁に自慢もできる。
良いことずくめのこの方法を、今年は取り入れてみてはいかがだろうか。

文:ペル・ワジャフ准教授

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オッサン , ギフト , バレンタイン , 街角OSSAN
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